
竹村氏(右)とオリビア氏
ブッキング・ドットコムは9日、同社がグローバルで取り組む「サステナブル・トラベル」に関する調査結果についてのメディア向け説明会を東京都港区の同社オフィスで開いた。
北アジア地区統括リージョナルディレクターの竹村章美氏は、同社ミッション「すべての人に、世界をより身近に体験できる自由を」と、三つの指標(1)国内でも海外でも、シームレスかつワンストップで旅を簡単に自由設計(2)宿泊施設様にとって最も頼れるパートナーになる(3)すべての人がサステナブルな旅を簡単に見つけられるようになる―を紹介した。
その上で「訪日旅行者の送客と国内旅行者の送客で(宿泊施設に)貢献していく。サステナビリティ配慮型施設が増加することで、サステナビリティ対応施設を選んで滞在する旅行者も増加し、環境・地域への良い影響が生まれ、持続経営の推進にもつながるという好循環が生まれる」と述べ、サステナブル・トラベルの重要性を強調した。
東日本地区統括部長のオリビア・ジョン氏は、今年2月に32の国・地域を対象に実施し、合計3万314人から回答を得た2022年版「サステナブル・トラベル」に関する調査で、世界の旅行者の81%、日本の旅行者の73%が「サステナブルな旅行は自身にとって重要である」と回答したと報告。また、世界の旅行者の71%、日本の旅行者の46%が「今後1年間において、よりサステナブルな旅を心がけたい」と回答したと話した。
さらに「サステナブルな滞在に関する意識と認知度は引き続き広がりを見せており、日本の旅行者の26%が『過去1年間にオンライン旅行サイトでサステナブルな宿泊施設を見たことがある』と述べ、28%は『宿泊施設が行っているサステナブルな取り組みに関する情報を予約前に積極的に確認している』と回答した」と紹介した。
ブッキング・ドットコムが21年11月から導入を始め、世界で10万軒以上、日本では1千軒以上が取得している「サステナブル・トラベル」バッジについても紹介。宿泊施設はブッキング・ドットコムの管理画面で32項目に回答することで申請できる同バッジが、旅行者の宿探しにとって今後重要な役割を果たすであろうことを示唆した。
サステナブルトラベルバッジを取得した宿泊施設は、ブッキング・ドットコムのサイト上で取得済み施設であることが表示される。世界の各種第三者機関によってサステナブルな取り組みが正式に認定されている施設には、同バッジの獲得資格が自動的に与えられている。
対象となっている第三者機関は次の通り。
グローバル・サステナブル・ツーリズム協議会(GSTC)、グリーン・ツーリズム(Green Tourism)、EUエコラベル(EU Ecolabel)、グリーン・シール(Green Seal)、ノルディック・スワン・エコラベル(Nordic Swan Ecolabel)、グリーン・ホスピタリティ・エコラベル(Green Hospitality Ecolabel)、アイベックス・フェアステイ(Ibex Fairstay)、フェア・トレード・ツーリズム(Fair Trade Tourisum)、リード(LEED)、エッジ(Edge)。
竹村氏(右)とオリビア氏