国際観光旅館連盟(佐藤義正会長、1203会員)は9日、客室流通の効率化、高度化に向けた実証事業で、会員旅館の宿泊プランを直販するウェブサイト「宿あそび」(
http://www.yadoasobi.jp/)をオープンさせた。部屋や料理を自由に組み合わせられる「こだわり予約」、複数客室を一括予約できる「おまかせグループプラン予約」などで、新規需要の創出や販売ロスの解消への効果を検証する。宿泊プランを掲載する旅館は現在39軒。3月31日まで販売の実証を行う。
実証事業は、観光庁の観光産業イノベーション促進事業に採択され、補助金を受けている。宿泊予約システムやコールセンターのサービスを手がける複数の企業、団体と連携した。宿泊予約には独立行政法人・産業技術総合研究所が開発した「融通予約」システムを採用。総合情報サイト「オールアバウト」から情報発信を行う。
宿泊客のニーズにこたえる選択肢の提示を重視。こだわり予約、おまかせグループプラン予約のほか、平日深夜にチェックインして翌日に食事や風呂を楽しむ「ミッドナイトチェックイン」、特定日のみリーズナブルな料金で高級旅館に宿泊できる「お試し泊まり」の宿泊プランも販売する。
融通予約システムの機能を生かした販売機会のロス解消についても検証する。融通予約システムには、宿泊客が特定の部屋を希望する場合、先約があっても先約客に部屋指定の意思がなければ、リアルタイムに部屋を振り替える機能などがある。