厚生労働省が14日に発表した2010年就労条件総合調査の結果、「宿泊業・飲食サービス業」の年次有給休暇の取得率は31.4%で、全産業平均を15.7ポイント下回り、産業別15分類のうち最低だった。週所定労働時間(1企業平均)も39時間46分で、全産業の中で最も長かった。
今年1月1日現在の状況を調査した結果。年間の数値については、09年の1年間、または08年会計年度の状況を聞いた。日本標準産業分類に基づく15大産業が対象で、常用労働者30人以上の企業を抽出して調査した。
宿泊業・飲食サービス業の有休取得の状況は、付与日数(繰越日数含まず)が15.8日、取得日数が5日で、取得率は3割を超える程度だった。統計上、宿泊業が含まれる項目の取得率は、04年調査結果に「飲食店・宿泊業」の分類ができて以来、連続して産業別で最低となっている。
宿泊業・サービス業の週所定労働時間は、全産業平均39時間22分を24分上回った。また、週休制の形態では、「何らかの週休2日制」(月3回、隔週などを含む)の実施率が全産業平均87.0%に対し77.3%だった。年間休日総数(1企業平均)は全産業平均106.4日に対して91.0日で産業別で最も少なかった。
有休取得率は47.1%に下降全産業平均
厚労省が発表した就労条件総合調査の結果、年次有休取得率の全産業平均は47.1%となり、前年より0.3ポイント下降した。政府が閣議決定した新成長戦略では2020年に取得率を70%に引き上げる目標を掲げているが、2000年に50%を切って以来、40%台後半で推移し、取得が進まない状況にある。