食・食文化をテーマに地域活性化
JTBは、日本野菜ソムリエ協会と共同で、昨年11月に「フードツーリズムマイスター養成講座ベーシックコース」を開講した。これまでに8回開かれ、全国の自治体、観光協会、地域などで食と観光に携わる約200人が受講している。
日本の食文化は、食を育む気候、風土、歴史、文化、景観によって実に多様性にあふれており、地域への観光客増加の手段として多くの地方自治体が注目している。訪日外国人が期待すること、外国人が好きな料理の第1位には共に「日本の食」が挙げられ、外国人客誘致の面でも大きなアピールポイントとなっている。
農水省も「食農観光」に着目し、昨年11月に「食と農の景勝地」として地域を認定する制度を新たにスタート。全国44地域の応募の中から5地域が認定されている。地域の認定と、「食と農の景勝地」を世界にPRし認定地域の支援を行う推進協議会にはJTBグループも参画している。
地域には食農観光の推進に向けて、地域ならではの食・食文化を地域資源と共にストーリー性ある体験としてプロデュースする力が求められている。地域の特性を生かしたフードツーリズム体験を提供できる人材が必要不可欠で、その人材の育成にフードツーリズムマイスター養成講座が大きく役立つはずだ。
JTBでは今後、全国のフードツーリズムマイスターが企画するフードツーリズム体験を、アソビューと共同で開設するフードツーリズム体験サイトを通じて広く告知、販売していく。