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このひと  第2865号≪2016年10月15日(土)発行≫掲載
 

粉川(こがわ) 季雄(ひでお)

 ◎…定年となる65歳を前に、昨年5月に退職。前専務理事の中山智雄氏から声がかかり、今年6月から現職に。職に就く前、専務理事という仕事については室内業務がメインとなる事務局長のようなイメージで思っていたそうで、「中に入ってみると、関連の観光団体の人たちとの対外的な付き合いがいろいろとあって結構大変だ。中山さんに騙された」と笑う。

 ◎…1950年9月、東京の千住に生まれる。千住には粉川姓が多いという。実家が江戸時代から営業を続けていた葛餅屋で、本来であれば商売人の道に進むはずだったが、21歳からイタリア料理人を目指した。小規模なビジネスホテルの料理長を務め、数年後には宿泊部門の管理担当も兼ねることになり、ホテル全般の業務に携わる。1986年から浅草や東陽町のビスタホテル(当時)に転職し、役員も務めた。従業員には「小さなホテルでも温かいホテルを作ろう。同じ人間がやっているのだから、大きなホテルには負けるな」と話していた。

 ◎…JCHA会員ホテルの利用者は、これまでビジネス客が主だったが、近年は観光客の割合が年々増えている。「会員ホテルの稼働率を見ると、東京など大都市は良いが、地方の都市は低い。地方のホテルが稼働を高めるには、インバウンドを含め観光の需要をもっと取り込んでいかなければならない。地元の人たちとよく話をしながら、観光の視点でどうすればいいのかを考えることが重要だ」と課題をとらえる。


【聞き手・板津昌義】



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