ソニー損保は「お盆の帰省に関する調査(2017年)」の結果を発表した。
ソニー損害保険株式会社(URL:http://www.sonysonpo.co.jp/ 本社:東京都大田区蒲田5-37-1 アロマスクエア11F、代表取締役社長 丹羽淳雄)は、2017年6月23日〜6月29日の7日間、自家用車を所有して自分で運転をする20代〜50代で、「今年のお盆に帰省する予定がある」男女に対し、「2017年 お盆の帰省に関する調査」をインターネットリサーチで実施し、1,000名の有効回答を得ました。
◆昨年新設された山の日は広く浸透
「山の日ができたことを知っている」9割弱
◆「山の日がいつか知っている」52%、2年で36ポイント増加
◆お盆休みは「6日以上」が35%、2013年以来最高に
昨年(2016年)から、8月11日が“山の日”として国民の祝日となりましたが、どの程度、祝日として浸透したのでしょうか。
全回答者1,000名に、昨年(2016年)から国民の祝日「山の日」ができたことを知っているか聞いたところ、「山の日の祝日がいつか知っている」は51.6%、「山の日ができたことは知っているが、祝日がいつかは知らない」は35.8%となり、それらを合計した山の日ができたことの認知率は87.4%となりました。
山の日が新設される前年(2015年)の調査結果と比較すると、山の日ができた(できる)ことの認知率はこの2年で32.3ポイント増加(2015年55.1%→2017年87.4%)し、「祝日がいつか知っている」割合は36.1ポイントの増加(2015年15.5%→2017年51.6%)となりました。この2年で、山の日が新設されたことや8月11日は山の日だという認識がだいぶ浸透したようです。
また、今年の山の日は金曜日に位置しており、土日祝日が休みの方にとっては3連休になることに加え、一般的にお盆とされる期間(13日〜16日)がすべてお盆休みになると仮定した場合、カレンダー上では6連休が取りやすいならびとなっています。では、実際にはどのくらいの長さのお盆休みが取れるのでしょうか。
全回答者1,000名に、今年のお盆休みの日数を聞いたところ、「5日」が21.3%で最も多くなったほか、「3日」(18.6%)や「6日」(12.2%)、「10日以上」(11.0%)に回答が分かれ、お盆休みの平均日数は5.0日となりました。
「6日以上」のお盆休みが取れる方の割合は、およそ3人に1人(34.8%)で、過去の調査結果(2013年〜2016年)と比較すると、山の日が木曜日だった昨年(2016年26.3%)よりも8.5ポイント高く、2013年以来最も高くなっています。
◆お盆の帰省手段「自家用車」が89%、自家用車での帰省の平均移動時間は片道2.3時間
◆自家用車での帰省予算は平均17,265円、20代は昨年比で4千円近く予算減
全回答者1,000名に、今年のお盆の帰省で利用する予定の交通手段を複数回答で聞いたところ、「自家用車」が88.6%、「鉄道」が11.2%、「飛行機」が4.8%となりました。
また、帰省にかかる移動時間(片道)の平均は2.4時間で、帰省で自家用車を利用する予定の方は2.3時間、鉄道の方は3.5時間、飛行機の方は4.0時間となっています。
続いて、全回答者1,000名に、今年のお盆の帰省にかかる費用(一世帯あたり)を聞いたところ、全体の平均は20,319円、自家用車を利用する予定の方の平均は17,265円、鉄道の方は40,527円、飛行機の方は65,656円となりました。
さらに、帰省で自家用車を利用する予定の方の帰省にかかる費用(一世帯あたり)を過去の調査結果(2012年〜2016年)と比較すると、今年は昨年よりも1,000円超の減少(2016年18,298円→2017年17,265円)となりました。
年代別にみると、20代では昨年よりも4,000円近い減少(2016年16,344円→2017年12,525円)となっています。今年はあまりお金をかけずに帰省をしようと考えている20代が多いようです。お盆の帰省にかかる費用としては、交通費のほかに、帰省中の飲食費やレジャー費、実家にもっていくお土産代などが想定されますが、帰省途中の立寄り先での出費を抑えて節約しようと考えている方が多いのかもしれません。
◆2017年のお盆の帰省ラッシュは8月11日(金・祝)と12日(土)がピークの予想、関東圏では11日、近畿圏では12日に集中
◆2017年のお盆のUターンラッシュは8月13日(日)と15日(火)に分散傾向
今年のお盆の帰省とUターンの渋滞はいつごろがピークになるのでしょうか。
今年の帰省で自家用車を利用する予定の方886名に対し、帰省の候補日を限定回答形式(回答は2つまで)で聞いたところ、「8月11日(金・祝)」と「8月12日(土)」(ともに31.5%)に多くの回答が集まり、次いで「8月13日(日)」(21.8%)が多くなりました。今年は山の日の8月11日と、12日の両日が帰省ラッシュのピークとなりそうです。
同様に、Uターン候補日について限定回答形式で聞いたところ、「8月13日(日)」(25.7%)が最も多く、次いで「8月15日(火)」(20.7%)が多くなりました。比較的長めのお盆休みを取れる方が多い今年は、早期にUターンする方と、長く実家で過ごしてUターンする方とに、分散する傾向があるのではないでしょうか。
また、居住地域別に帰省とUターンの候補日についてみると、関東居住者の帰省の候補日は「8月11日(金・祝)」(35.0%)が「8月12日(土)」(29.6%)よりも多く、Uターンの候補日は「8月13日(日)」(21.8%)と「8月14日(月)」、「8月15日(火)」(ともに19.8%)の3日間に分散しました。関東圏は8月11日が一番の帰省ラッシュのピークになり、Uターンは8月13日〜15日に分散する、と予測できそうです。
対して、近畿居住者の帰省の候補日は「8月12日(土)」(31.9%)が「8月11日(金・祝)」(28.1%)よりもやや多く、Uターンの候補日は「8月13日(日)」(29.6%)が「8月14日(月)」(14.1%)や「8月15日(火)」(19.3%)よりも多くなりました。近畿圏は8月13日にUターンラッシュのピークが集中しそうであることがわかりました。
◆実家への帰省は楽しみ?憂うつ?「楽しみ」が9割弱
◆「配偶者の実家への帰省が憂うつ」男性は2割半、女性は6割弱に
◆帰省は移動も楽しみの一つ?渋滞がストレス源?
「移動も楽しみ」が7割半で多数派
帰省にはまとまった時間や交通費などが必要になりますが、帰省を楽しみにしている方はどれくらいいるのでしょうか。
全回答者1,000名に、【(自分の)実家への帰省】は楽しみか、それとも憂うつか聞いたところ、「楽しみ」は39.7%、「どちらかと言えば楽しみ」は47.1%となり、それらを合計した『楽しみ(計)』は86.8%となりました。対して、「憂うつ」は3.4%、「どちらかと言えば憂うつ」は9.8%で、『憂うつ(計)』は13.2%となっています。帰省を楽しみにしている方が多数派のようです。
また、既婚者788名には、【配偶者の実家への帰省】についても聞いたところ、『楽しみ(計)』は57.6%、『憂うつ(計)』は42.4%となりました。自分の実家に比べると気を遣う必要があるためか、憂うつな方が多くなりましたが、それでも楽しみにしている方が半数以上のようです。
男女別にみると、男性は『憂うつ(計)』が24.5%、女性は56.9%となり、配偶者の実家への帰省を憂うつに感じている方は女性に多いことがわかりました。夫側の実家に帰省する際には、妻がプレッシャーなどを感じないように配慮してあげるとよいかもしれません。
続いて、全回答者1,000名に、【帰省の移動行程】は楽しみか、それとも憂うつか聞いたところ、『楽しみ(計)』は76.3%、『憂うつ(計)』は23.7%となりました。渋滞などに巻き込まれる不安からか憂うつに感じる方がおよそ4人に1人の割合となっていますが、帰省の移動についても楽しみにしている方が多数派のようです。
さらに、【親戚の集まり】についても聞いたところ、『楽しみ(計)』は64.6%、『憂うつ(計)』は35.4%となりました。お盆にお墓参りや法事などの予定で親戚が集まる家も多いかと思いますが、そういった親戚の集まりを憂うつに感じる方はおよそ3人に1人、楽しみに感じる方はおよそ3人に2人の割合となりました。親戚付き合いに苦手意識を感じる方は一定数いるようですが、楽しみにしている方のほうが多数派であるようです。
◆“お盆玉”は夏の風物詩と言うにはまだ早い?認知率は4割弱、
「もらったことがある」は1割半、「あげたことがある」は1割未満
◆お盆玉を渡す習慣は“東高西低”の傾向あり
お盆に帰省した子どもや孫、集まった親戚の子どもにお小遣いを渡すための“お盆玉(おぼんだま)袋”が、2014年から全国の郵便局で発売されるようになりました。このお盆玉の風習は現在どの程度浸透しているのでしょうか。
全回答者1,000名に、お盆玉という言葉を知っているか聞いたところ、認知率は37.1%となりました。さらに、お盆玉をもらったことがある方は15.0%、あげたことがある方は8.5%となりました。お盆玉という言葉自体を知っている方は4割弱いたものの、もらったことがある方は1割半、あげたことがある方は1割に満たない割合となりました。少なくとも、今回の調査対象の年齢層(20代〜50代)には、あまり定着はしていない風習のようです。
また、今年のお盆の帰省で、お盆玉を用意(持参)するか聞いたところ、「用意(持参)する」は8.3%となりました。
居住地域別に「用意(持参)する」割合をみると、北海道・東北(9.8%)や関東(10.7%)、中部(10.1%)に比べて、近畿(7.7%)、中国・四国(3.4%)、九州・沖縄(2.9%)では低めの水準となっています。お盆にお小遣いを渡す風習は、江戸時代に山形県で奉公人に衣服や下駄などを渡す習慣から生じたとされていますが、そういった地域性もあってか、お盆玉を用意する方の多さは“東高西低”の傾向にあるようです。
◆「長距離ドライブで事故やトラブルに遭った」片道3時間以上の帰省をする人では4割半
◆ありがちな事故・トラブルは「車との事故」「豪雨などの自然災害」「トイレトラブル」
◆帰省ドライバーが行う渋滞対策「混雑する日・時間帯を避ける」「ETCレーンを利用」
お盆の帰省では、慣れない長距離ドライブをする方も多いと思います。このような長距離ドライブの際に、どの程度、事故やトラブルに遭遇しているのでしょうか。また、長距離ドライブの際には、どのようなことに気をつけるとよいのでしょうか。
今年の帰省で自家用車を利用する予定の方886名に、過去に帰省などの長距離ドライブで実際に起こった事故やトラブルについて聞いたところ、長距離ドライブでいずれかの『事故やトラブルを経験した』割合は37.1%と4割近くになりました。また、この割合は帰省にかかる移動時間が長いほど高くなり、移動時間が2時間台では42.0%、3時間以上では46.2%となっています。やはり、渋滞によるストレスや眠気、疲労による集中力の低下などが起こりやすくなる長距離ドライブでは、事故やトラブルに遭遇するリスクが上昇するようです。
また、事故・トラブルの内容についてみると、「他の車との事故」9.0%や「ゲリラ豪雨などの自然災害」8.4%、「渋滞中のトイレトラブル」7.7%、「タイヤのパンク」6.5%、「バッテリー上がり」5.6%などが比較的多くなりました。事故やトラブルの予防として、こまめな休憩や運行前の車の点検をいつも以上に心がけるほか、自然災害に遭ったときの対処やトイレ休憩のタイミングについても、注意しておく必要がありそうです。
また、自家用車で帰省するドライバーは、渋滞を避けるために、どのような工夫をするのでしょうか。今年の帰省で自家用車を利用する予定の方886名に、今年のお盆の帰省の際、渋滞対策として工夫することを聞いたところ、「混雑が予想される時間帯を避けて出発する」が36.2%で最も高く、「混雑が予想される日を避けて出発する」が30.1%で続きました。混雑する時間帯や日程を避けることで、渋滞になるべく巻き込まれないようにしようと工夫する方が多いようです。以下、「ETC支払い・ETCレーンを利用する」が22.9%、「渋滞しているルートを避ける」が21.1%、「余裕を持った運転計画を立てる」が19.9%で続きました。
◆意外と知らない、高速道路の豆知識
ETC2.0で高速道路の一時退出が可能になる!「賢い料金」の認知率は20%
うっかり通り過ぎても追加料金なしで引き返せる「特別転回」の認知率は24%
◆ETC2.0に期待する利便性向上サービス「渋滞回避支援」「安全運転支援」「渋滞の迂回割引」
ETC2.0搭載車を対象に、高速道路を一時退出して道の駅に立ち寄っても、一定の時間内に再進入した場合には降りずに利用した料金のままとする「賢い料金」や、高速道路に路線番号を付すことによってわかりやすい道案内の実現を目指す「高速道路ナンバリング」など、高速道路の利便性を向上させるためのさまざまな施策が試行・導入されています。これらの取組みは、高速道路の利用者が知っておくことで得することも少なくありませんが、ドライバーにどの程度認知されているのでしょうか。
全回答者1,000名に、高速道路の利便性を向上させるための取組みや救済措置を紹介し、知っていたかを聞いたところ、高速道路から道の駅への一時退出を可能とする「賢い料金」の認知率は19.9%、高速道路に路線番号を付すことによってわかりやすい道案内の実現を目指す「高速道路のナンバリング」の認知率は17.9%となりました。今後、導入が進むにつれて認知が広がっていくかもしれませんが、これらの取組みはまだあまりドライバーに知られていないことがわかりました。
次に、高速道路の本線やサービスエリア、パーキングエリアなどから乗り降りできるように設置された、ETC搭載車両専用のインターチェンジである「スマートインターチェンジ」についても聞いたところ、認知率は54.3%と過半数となりました。今年の4月時点ですでに全国に96ヵ所のスマートインターチェンジが開通済み(※)のため、知っていると高速道路の利用時に役立つシーンも多いかもしれません。
さらに、目的のインターチェンジをうっかり通り過ぎてしまったときなどに、追加料金なしで引き返せる救済措置である、「高速道路の特別転回」についても聞いたところ、認知率は23.9%と、およそ4人に1人の割合となりました。いざというときに役立つ救済措置ですが、あまり知られていないようです。
男女別にみると、男性は女性よりも認知率が高く、「賢い料金」では男性の認知率が29.8%(女性は10.0%)、「高速道路のナンバリング」では27.2%(女性は8.6%)、「スマートインターチェンジ」では66.0%(女性は42.6%)、「高速道路の特別転回」では34.2%(女性は13.6%)となりました。男性ドライバーのほうが、知って得する高速道路の豆知識に詳しい方が多いようです。
※:国土交通省「スマートインターチェンジの整備」より http://www.mlit.go.jp/road/sisaku/smart_ic/
また、次世代型のETCであるETC2.0は、道路ネットワークの利便性をもっと向上させるための技術・サービスとして注目が集まっています。前述の「賢い料金」もETC2.0搭載車向けのサービスとなっていますが、ドライバーはETC2.0によって、どのような未来が訪れることを期待しているのでしょうか。
全回答者1,000名に、ETC2.0の導入で実現する、または将来実現が期待されているサービスを提示し、実現したら便利だと思うサービスは何か聞いたところ、「渋滞の回避支援」が57.0%で最も高く、「安全運転の支援」が50.2%、「渋滞の迂回割引」が45.9%で続きました。渋滞回避や安全運転に役立つ情報を提供するサービス、迂回割引などの経路情報を活用した割引サービスの実現を期待している方が多いようです。また、「ガソリンスタンドでの料金自動支払い」(19.5%)や「ドライブスルーでの料金自動支払い」(12.8%)といった、ドライブ中の料金支払いを自動化するサービスに期待しているとの声も一定割合みられました。