訪日客の多様なニーズに応え、快適で満足度の高い旅ができるように訪日客のサポートをするインバウンドスタッフを組織的に育成する必要性が高まってきた。日本添乗サービス協会(TCSA、三橋滋子会長)は、初心者からベテランまでインバウンド業務を手掛ける人たちのガイダンスとなる「インバウンド業務入門」をこのほど発行した。
同書は「インバウンドについて」「インバウンドスタッフに求められるもの」といった基本的知識から「インバウンド業務の実務」「インバウンド実務英語」などの実務まで11章で構成。インバウンドスタッフの役割としては日本を好きになってもらうこと、顧客満足の実現、旅行者の声への対応―の三つを挙げている。
監修は、初代の観光庁長官を務めたTCSAのインバウンド業務検定委員会委員長である本保芳明氏。TCSAでは、学識経験者や業界関係者で構成する同委員会を立ち上げ、個人の技能を客観的に判断するための検定試験制度の構築を進めている。将来的には、等級ごとの学科試験と実技試験に合格すると「インバウンド業務技能検定士」と名乗れる国家検定にすることを目指している。
インバウンド業務入門は定価2130円(税別)。詳しくはTCSATEL03(6435)1508まで。