旅行、航空、ホテルなどで組織するトラベル懇話会(福田叙久会長=アサヒトラベルインターナショナル会長)は10日、東京の有楽町朝日ホールで新春講演会を開いた。菅義偉官房長官が「観光立国ニッポン~観光先進国に向けて」と題して講演し、国が目標に掲げる2020年までの訪日外国人客4千万人について「射程に入ったと自信を持って申し上げたい」と述べた。
菅官房長官は2012年の政権交代以降の観光政策について「目に見えて大きな成果が現れている。政権交代前に835万人だった訪日外国人客が、昨年は2860万人を超える方向だ。政治が意思を持って政策を行ってきたからだ」と言及。
訪日客増加の大きな要因に訪日ビザ(査証)の緩和を挙げ、「圧倒的に厳しかったビザの取得を、少なくとも近隣の国々と同じ条件にすべきだと、法務大臣、国家公安委員長に協力を求めたところ、気持ちよく賛同してくれた。決めた翌月から訪日客が一挙に増えた」と述懐した。
来年1月に導入される「国際観光旅客税」について菅官房長官は「CIQの最新設備や国立公園、文化財の整備に使わせてもらい、国民と海外の皆さんの理解を得られるようにしたい」と述べた。