農林水産省は5日、第7回「オーライニッポン大賞」のグランプリ(内閣総理大臣賞)に新潟県十日町市の「大地の芸術祭実行委員会」を選んだと発表した。表彰式は10日、東京都内で行われた。
大賞は、各地で都市と農山漁村の交流を盛んにする活動に積極的に取り組んでいる団体、個人を表彰するもの。審査委員会(委員長・安田喜憲国際日本文化研究センター教授)を設け、決めた。審査委員には日本旅行業協会(JATA)の柴田耕介理事長も名を連ねている。
大地の芸術祭は越後妻有(十日町市と津南町の両地域を指す)地域の里山を舞台に、3年に一度開催される世界有数の国際芸術祭。現在、760平方キロメートルの広大な大地に約200の現代アートが常設されている。
回を重ねるに従い、地元食材にこだわるレストランの開業、里山体験プログラムの開発、ボランティアガイドによる里山アーチ観光など、地域の活動も広がりを見せている。
同省によると、00年の第1回開催時に16万人だった来場者数も、09年の第4回では37万5千人に増加。40カ国(約350組)から参加したアーチストが92集落で作品を展示した。「地域の資源を有効に活用した独自の地域づくりが評価された」という。
なお、オーライニッポン大賞には「秋田発・子ども双方向交流プロジェクト推進協議会『子ども輝き応援団』」(秋田県)、「地域づくりインターンの会」(東京都新宿区)、「石部地区棚田保全推進委員会」(静岡県松崎町)、「農業法人秋津野」(和歌山県田辺市)の4団体が選ばれている。