クラブツーリズム地域共創事業部は10月26日、オンライン特別セミナー「『稼げるガイド養成』で価値ある地域資源をアピール」を開いた。講師は同社テーマ旅行部顧問でクラブツーリズム講師会を率いる黒田尚嗣氏で、地方自治体や観光関連事業者79人が参加。ストーリーを語れるガイドの重要性を示すなど、地域ガイド人材養成における考え方、課題解決手法を説いた。
セミナーの冒頭、樋山智彦部長が「今後、ストーリーを伝えられるガイドが求められる。地域資源を生かし、経済波及効果につながるガイドの育成は、地域を活性化する上で不可欠だ」とあいさつした。
セミナーでは、黒田氏が地域のガイドを、地域の観光資源を案内するガイド((1)個人商品少人数向け、(2)グループツアー向け)を「点のガイド」、地域の観光資源をストーリーとして語れるガイドを「面のガイド」と表し、今後は面のガイドの必要性を説明。黒田氏は、ガイドの価値について、「誰もがインターネットで情報を獲得できる検索万能時代ではあるが、知らない言葉は検索できない。現状は、稼ぐことに対する罪悪感、抵抗感があるかもしれないが、地域のストーリーを語ることは、十分な対価を払うに値する」と述べた。また、地域ガイドの養成には、コンテンツ開発と相乗効果を促す仕組みづくりが必要と説いた。
稼げるガイド養成に必要なことについては、(1)マインドセットを持つ自立した人材であること(2)未来を語れる能力を養う(3)集団力学の理解を深めること―を挙げた。
このほか、未来を語れるの力を養うための手法などを紹介した。
セミナー後のアンケートでは、「地域ガイドは無形資産。インスパイアガイドへの取り組みを実践する」「ガイド実践の場の確保、ガイドの登録、管理制度の構築を行う」などの声が寄せられた。また、約半数が地域ガイド人材養成の取り組みを進めていると答えた。
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