夏の旅行の主役は「家族」と言われている。JTBが1日に発表した調査でも、7割の人が「夏休みの旅行は家族と」と回答しており、改めてそれが裏付けられた。
ウェブアンケート調査を実施し、今年の夏休みに旅行を予定しているか聞いたところ、70%の人が「はい」と回答。年代別に見ると予定しているという回答は40代がピークで、年代が高くなるほど低くなった。しかし、70代以上でも40~50%で「シニア世代の多くも夏の旅行を計画している」(JTB)。
昨年の夏休みに旅行をした人は72%で、今年に旅行を予定している人とほぼ同じ割合。国内旅行は62%、海外旅行は19%、国内と海外が9%という結果だった。
今年の夏休みに誰と一番旅行したいかを聞くと68%の人が「家族」と答えた=図1。男女別の傾向をとらえると、「友人・知人」の回答は男性が4%なのに対して女性は14%とやや高い。女性は女性同士での旅行を楽しみにしているようだ。一方、男性は「家族」「パートナー」の回答率が女性より高かった。
家族旅行は誰の意見が優先されるか。回答は「家族全員」が26%と最多。「母」13%と「妻」23%を合わせると約4割となり、家族旅行では女性の意見が優先される傾向にある。
家族旅行を決める際に一番重視する項目は、「行き先」の回答が56%と過半数を占めた=図2。「日程」の回答も20%あり、まずは家族全員の日程を合わせることを優先的に決める人も多い。「宿泊施設」が13%で3番目となり、どこに泊まるかも家族旅行で重要な要素となっている。
今年の夏休みに家族旅行に行くとしたら一番行きたい場所はどこか。国内旅行の1位は、2位に圧倒的な差をつけて「北海道」という結果になった。北海道を選んだ理由としては「涼しいから」「食べ物がおいしいので」という回答が多くみられた。
2位の「沖縄」を選んだ理由は「海がきれいだから」「リゾートでのんびりしたい」。3位の「甲信越」も北海道同様に「涼しいから」という理由のほかに、「山に行きたい」も多く、近年の登山、ハイキングブームの影響もあるようだ。
一方、海外旅行は1位ハワイ、2位ヨーロッパ、3位台湾の順となっている。
夏休みの旅行を検討する際に参考にしている情報源は、「旅行会社、旅行情報系のウェブサイト」が最も多かった。次いで「旅行会社のパンフレット、チラシ」「ガイドブック」となった。
今年の夏休みに家族旅行に行くとしたら旅先では特に何をしたいか。2位に圧倒的な差をつけて「観光」、次いで「グルメ」という結果に。二つに共通する理由として、「その土地ならではの観光、食事を楽しみたい」「非日常を楽しみたい」の回答が多かった。旅行にいやしを求める人も多く、「休養(リラックス)」「温泉、スパ」と続く。