韓国・扶余郡は12月6日、東京・新宿で2022年度訪日観光広報事業として扶余郡観光説明会を開いた=写真。23年9月23日から10月9日まで開催するイベント「大百済展」などをPR。10月11日から韓国へのビザなし渡航が再開されるなど、海外旅行の需要拡大を契機に世界遺産の町への誘客を図る。
扶余郡は、忠清南道の南部に位置し、西暦538~660年に存在していた国「百済」の首都があった地。2015年には「百済歴史遺産地区」が世界遺産登録され、当時を感じられる観光地として、扶余・官北里遺跡や扶蘇山城、定林寺址、扶余王陵園、扶余羅城などがある。
代表観光地としては、百済の庭園造園美が楽しめる「宮南池」や、百済王宮を再現した「百済文化団地」、忠清南道の文化などを学べる「国立扶余博物館」、白馬江を望める「天政台百済堰」、韓国初の百済歴史SBSドラマ「薯童謡」のロケ地である「薯童謡テーマパーク」、文化財が豊富で紅葉も美しい「万寿山無量寺」などがある。
朴東淳観光振興チーム長は「歴史やスポーツなど、体験できることは多々ある。早期に10万人以上の日本人観光客を呼び戻したい」と話した。参加者を代表し、読売旅行の松江雅彦ゼネラルマネージャー(海外旅行担当)は、「簡潔で使いやすいインセンティブを用意してほしい」と求めた。扶余郡の鄭俊秀文化祝祭チーム長は「できる限り要望に応えていく。ソウルと釜山の通過点ではない。ウナギや韓牛など、韓国ならではのグルメも味わってもらいたい」と来訪を呼び掛けた。