コンサルタントのリョケン(佐野洋一社長)はこのほど、「令和6年の旅館の経営指針」を発表した。テーマは「根を下ろす経営~アイデンティティを確立せよ!」。「コロナ禍を経て一変した市場動向や経営環境に向かうにあたり、まずは強靭(きょうじん)な経営体質を築き、攻めに転じるための土台固めが必要」「その上で、自館の存在意義と独自の価値を創出し、根付かせることが求められる」としている。膨大な指針の中から一部を紹介する。
当館のファンを育成する
経営を頑丈にするためには、まずいかにファンという固定客を増やしていくかがカギになります。2024年は本気で、「ファンを構築する」ところから考えてみましょう。
当館のお客さまをグループ化する
フロント会計システムでは、お客さまをグループ分けする機能が、標準で備わっているものもあるため、それを使いながらお客さまを分類している施設もあると思います。しかし、そのグループ分けの基準が、スタッフ任せや感覚的になっていないでしょうか。
下の表は、最新の来館日と来館回数の二つの切り口を基準に、ファン・リピーター・新規客・離脱客の四つにお客さまをグループ分けしたものです。このように定量的な切り口からお客さまを分類することで、客観的にお客さまをグループ化できます。
会員向け記事です。