環境省によると、食べ残しや売れ残りで食品を捨ててしまう「食品ロス」について考える初めての全国大会が10月末、長野県松本市で開かれる。パネルディスカッションでは宿泊施設の総料理長が意見を述べるという。食品ロスは宿泊施設にとっても無関係ではなく、大会の成り行きが注目される。
「食品ロス削減全国大会」は、食品ロスを削減することを目的に設立された自治体間のネットワーク、全国おいしい食べきり運動ネットワーク協議会が主催し、環境省や農水省、消費者庁が共催する。10月30、31の両日、まつもと市民芸術館で開かれる。
初日は元大関把瑠都さん、食育インストラクターの和田明日香さんによるトークショーやミニ講演、パネルディスカッションが行われる。
パネルディスカッションでは、星野リゾート軽井沢ホテルブレストンコート総料理長の祢津一宏氏やイオングループ環境・社会貢献部長の金丸治子氏、京都市循環型社会推進部ごみ減量推進課技術担当課長の勝見潤子氏らが食品ロス削減に向けた取り組みなどを紹介。
2日目は自治体向け研修会で、両日合わせて1150人の参加を見込んでいる。
環境省によると、2014年度の食品廃棄物は約2775万トンに上り、まだ食べられるにも関わらず廃棄されている食品、いわゆる食品ロスは年間621万トンと推計されている。食品ロスを削減するため、同省は宴会の最初の30分と最後の10分を食事に専念する「3010運動」などを呼びかけている。