「Go To期間延長を」 東商、観光振興で重点要望


 東京商工会議所は8日開いた常議員会で、観光委員会(委員長、田川博己・JTB相談役)がとりまとめた「コロナ禍からの復活に向けた、わが国の観光振興に関する重点要望」を決議した。観光産業・需要の本格的な回復に向けた強力な支援や、経済活動との両立に向けた感染防止対策の徹底などを求めた。近く、日本商工会議所と共同で国土交通省などに要望書を提出する。

 Go Toトラベルキャンペーンについては、地域経済の回復に貢献していることを強調した上で、「感染状況が一定程度収まった地域から順次再開するなど、地域の実情に合わせた対応を検討する」とした。

 また、東京五輪後を見据えた需要喚起のため、実施期間の延長を求めると共に、単価の低い宿泊施設など、中小事業者への誘客促進につながるよう制度の見直しを指摘した。

 観光のデジタル対応(スマート・ツーリズム)に対する支援も求めた。VR(仮想現実)やAR(拡張現実)など情報通信技術を観光分野に活用する動き(オンラインツアー)が出ていることを踏まえ、「デジタル技術を活用した観光コンテンツの普及に対応すべく、業界ガイドラインや関連法制度の整備」をするとした。

 このほか、(1)郷土愛(シビックプライド)の醸成と観光人材の育成のため、観光教育の普及に取り組む(2)MICE誘致のため、国際認証取得の奨励や国際基準に準じる国内基準の策定(3)旅行者の混雑緩和・分散化に取り組む自治体・地域の観光関連事業者に対する支援(4)東京五輪を機に、日本の魅力、安全性、清潔さ、震災からの復興の姿を世界に発信する(5)日本版MaaSの普及促進―などを実現するよう、強く求めている。


源泉総数、湧出量の多さでトップの大分県(別府温泉)

 
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