自慢の湯、34代の歴史
第749回よその旅館ホテル
──一番の自慢は。
「やはり温泉です。1分間に720リットルが自然湧出しています。館内の内湯3カ所、露天風呂2カ所に配湯していますが、冬季は露天を休業していますので、現在は内湯のみをご利用いただいています」
──どのような泉質ですか。
「強酸性硫黄泉で、神経痛やリウマチ、皮膚病に効果があります。湧出時に47〜48度あり、今の季節はそのまま貯湯しておくだけで自然に最適温度になります。『子どもが丈夫に育つ湯』としても知られています」
──料理の特徴は。
「できるだけ山形の地の食材を使うようにしています。取り組みを進めた結果、山形市地産地消の店認定委員会から『地産地消の店』の認定を受けました」
──サービスで心がけていることを教えてください。
「お客さまのご要望にできる限りお応えすることです。お客さまの言葉を待たず、雰囲気でご要望を感じ取ることができる『観察眼』を養うことを重視しています。また、館内をこまめに清掃し、清潔感を保つことも重要です」
──かつては部屋数が今よりも多かったそうですが。
「37室ありましたが、部屋を広くするといったリニューアル工事により居住性を高めることに加え、従業員が各室に十分目配りすることができるようにとの考えから、30近くまで部屋数を減らしました」
──歴史がある旅館のようですが。
「社長は34代目、創業はおそらく江戸時代以前にさかのぼります。天保年間の温泉街の絵図には、当館の記載があります」
【平日1泊2食付き税別1万円から。中心価格帯は同1万3千円前後】