自慢の料理を個室で
第623回よその旅館ホテル
──こんぴらさんへのお参りに便利な宿ですね。
「『こんぴらさん』の名前で親しまれている金比羅宮は象頭山の中腹に鎮座し、昔から海の安全や五穀豊穣、大漁祈願、商売繁盛など様々な御利益のある神様として、全国から年間300万人の人が訪れています。当館は、御本宮までは785段、奥社までは1368段の石段が続く、表参道の入り口にあります」
──料理が評判の宿です。
「瀬戸内の旬の魚介と地元の素材を使った懐石料理が自慢です。7年前に部屋食を止めて、1階に全20室の和風の個室を新設しました。温かい料理は温かいうちに出せるようにこだわったためです」
──人気のメニューは。
「香川の県魚であるハマチと野菜を味噌で焼く『浜ちゃん焼』や、黒毛和牛の讃岐牛の鉄板焼きが人気です。春は瀬戸内海で獲れる天然の桜鯛が旬を迎え、とても美味しいです」
──温泉は。
「大浴場と足湯の施設があり、琴平町から天然温泉を引いています」
──客層は。
「3、7、8月は学生やファミリーが多く、4、5、10、11月は中年層か高年層です。基本的にこんぴらは関西圏の旅行客が大半です。年中を通して、週末は旅行客が絶えません」
──地元の取り組みは。
「毎年4月に『こんぴら歌舞伎大芝居』、1月には『こんぴら温泉まつり』が開催されます。こんぴらには年間300万人の観光客のうち、宿泊は約1割。これからは滞在型の観光地にしていかなければなりません」
──料金は。
「1泊2食で9800円から(平日2人1室)です」