温泉内で唯一の露天風呂
第657回よその旅館ホテル
──湯宿は歴史ある温泉ですね。
「今から1300年ほど前、弘須法師が岩穴に込もって大乗妙典を読経すると温泉が湧き出たという伝説があります。当館は明治初期の創業で、主人は4代目です。場所は国道17号、三国峠の玄関口にあります」
──セールスポイントは。
「湯宿温泉には6軒の旅館がありますが、唯一、総檜貸切専用露天風呂(布袋の湯、観音の湯)を持っています。宿泊客は無料で利用でき、チェックイン時に案内します。日帰り入浴も可能で、その場合、50分で2千円です。大浴場も入浴でき、こちらは600円です」
「神経痛やリューマチなどに効き、肌の感触も良く、長期滞在の湯治を目的に訪れるお客さまも多いですね。また、周辺には4つの共同浴場があり、宿泊客は午後4時から9時まで利用できます」
──食事は。
「上州牛や上州麦豚など、上州ならではの特産物や四季折々の恵みを生かした手料理を提供しています。牛や豚は、すき焼きかしゃぶしゃぶのどちらかを選べるようにしています。プランにより異なります」
──リピーター率も高いですか。
「3割程度で、比較的年齢層が高いのが特徴です。何度となく足を運んでいただくと嬉しいですね」
──課題は。
「エレベーターがなく、足腰の弱いお客さまにご迷惑をおかけしているのが心苦しいです。設置したいのですが費用もかかるため、なかなかできません。時期を見て対応したいと思います。上り下りが苦手なお客さまはできるだけ低層階にお泊まりいただくようにしています」
【客室14室、1泊2食8550円から】