お座敷体験ができる宿
第1066回よその旅館ホテル
――場所は。
「JR高山駅から徒歩約3分。観光スポットである古い街並みまでは7~8分ほどです。静かな環境で、落ち着けますよ」
――風格のある建物ですね。
「創業は明治21(1888)年で、当時は遊郭でした。遊郭建築物として保存状態が極めて良く、後世に残すべきだとして、平成24(2012)年に本館と土蔵が国の登録有形文化財になりました」
――維持していくのも大変でしょうね。
「勝手に手を入れられないため、苦労もあります(笑い)。建物を目当てに訪れるお客さまも多く、また飛騨高山の中でも歴史ある建物なので、しっかりと受け継いでいきます」
――料理は。
「地元ならではの食材を使った本格会席料理です。飛騨牛の陶板焼きや富山から仕入れた新鮮な魚介類などをお出ししています。朝食には郷土料理『朴葉(ほおば)みそ』を出していますが、当館独自の合わせみそを使用しており、他では味わえないおいしさです」
――お座敷体験ができるとか。
「日本舞踊、長唄三味線、鼓など伝統芸能に幼少から携わっていました。外国人観光客が増えた時、高山市の依頼で伝統芸能鑑賞として外国人を中心に時折踊りを披露していましたが、コロナ禍で客足が減り、3月から集客の一つとして、気軽に楽しめるプランを開始しました」
「『ランチ付きプラン』は松花堂弁当がセットになったもので、かっぽれやお座敷太鼓などが鑑賞できます。所要時間は20分で、料金は1人3300円です。日本の伝統文化に触れてもらえれば。市内では当館だけです」
【客室8、1泊2食1万3750円(税込み)から】