近海の新鮮な魚がうまい
第1044回よその旅館ホテル
――宿のセールスポイントは。
「旅館の『伊賀屋』は江戸時代に創業した『イカヤ』というイカ専門の海鮮問屋が始まりですので、下田漁港にその日に揚がった、新鮮な魚を使った料理が自慢です。下田漁港の漁船は、遠洋ではなく天草近海で底物から青物まで一本釣りで漁をします。ですから魚の新鮮さが違います」
――今、旬の魚は何でしょうか。
「お薦めは『アコウ』(キジハタ)です。主に刺身で提供していますが、『オランダ煮』でもお出ししています。オランダ煮は、生の魚を揚げ、だし、しょうゆなどをつけてから煮た料理です。魚の味が外に逃げないので、おいしいですよ」
――温泉の特徴は。
「料理と並んで、温泉も当館の大きな売り物です。下田温泉は、天草陶石層から湧出した温泉で風呂上がりに冷えにくく、特に冷え性や関節痛に効きます」
――サービス面でのモットーは。
「小さな旅館ですので、家庭的な温かいおもてなしを心掛けています」
――客層は。
「観光のお客さまが大半で、世界遺産の﨑津集落を訪れる方が多いですね。また、イルカウオッチングも人気です。一方、近くにはビジネスホテルがありますが、泊まるのなら温泉にも入りたいということで、ビジネスのお客さまもいらっしゃいます」
――新型コロナウイルス感染症の影響はどうですか。
「熊本県では緊急事態宣言が解除されましたし、夏休みの問い合わせもあり、見通しは暗くないです。天草は自然が豊かで『密』にならない環境ですので、安心してお越しいただきたいですね」
【10室、1泊2食付き1人・1万円から(税別)】