江戸中期創業の温泉宿
第1035回よその旅館ホテル
――歴史のある宿ですね。
「当館は江戸中期の創業と伝えられています。小さな旅館ですが、江戸時代には日本初の実測日本地図を作った伊能忠敬が宿泊したことが測量日誌に記され、明治期には教育家、思想家の新渡戸稲造の定宿ともなっていました」
――本館と新館がありますね。
「もともと本館で営業してきましたが、平成20年に隣に新館をオープンしました。本館と新館は渡り廊下で結ばれています。和室、和洋室が本館に15室、新館に13室ございます。新館のうちの3室は半露天風呂付きの和洋室です」
――温泉の特徴は。
「源泉掛け流しです。加温なしで人肌にはやや熱めですが、おだやかな湯です。赤湯温泉の周辺は最近ではワインが有名になるなど、ぶどうの栽培が盛んですが、本館の男性大浴場は、壁面にぶどうのオブジェがあしらわれています。本館の女性大浴場は、内湯と露天風呂がございます。新館には、石造りの大浴場があり、男女入れ替え制にしています。このほか貸し切り用に半露天タイプの風呂と内湯タイプの家族風呂があります」
――料理は。
「ブランド牛の米沢牛の料理を味わう宿泊プランでは、ステーキ、しゃぶしゃぶ、すき焼きからメインの料理を選べます。地元の食材や郷土の味を生かした会席料理です」
――客層は。
「地元山形県をはじめとする近県のほか、首都圏からもお越しいただいております。東北自動車道、東北中央自動車道など高速道路の整備が進んだことで、周遊が便利になりました」
【1泊2食付き(税別)1万円から、米沢牛料理のプランは1万3千円から】
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