「尾瀬」をテーマにした宿
――宿のセールスポイントは何ですか。
「私の曽祖母が旅館を始めてからこれまで114年間、人と人の触れ合いを大切にやってきた尾瀬の宿です。『日本秘湯を守る会』に入っていますが、その会員の中では珍しい国道沿いで、日光に通じ、水上にもアクセスできる、とても便利な場所にあります」
「尾瀬というものをお客さまにもっと知っていただきたいと思い、尾瀬が描かれた版画を館内にたくさん飾っています。また、大浴場は『美人蕉(ひめばしょう)の湯』と『水芭蕉乃湯』、露天風呂は尾瀬三郎伝説からとった『万里姫(まりひめ)の湯』と『三郎の湯』という尾瀬にちなんだ名前にしています」
「『夏の思い出』を作詞した江間先生直筆の江間章子文学碑を玄関前に建立しています」
――料理はどんな内容ですか。
「地元の食材をできるだけ多く使っています。例えば、手作りのニジマスの燻製(くんせい)やイワナのたたき、キノコすいとん鍋など。片品村の『大白大豆』から作った『ざるどうふ』は、甘くてこくがあり、おいしいと好評です」
――特徴のあるサービスはありますか。
「よく眠れるという寝具を使っています。お客さまには当館に来て、おいしい料理を食べて、お風呂にゆったりと浸かって、ぐっすりと眠っていただきたいと考えています」
「入り口をはじめとして館内各所に生花を飾っています。それを年間通して絶やさないようにしています」
――経営の課題は。
「今の時代は、個性がなければ生き残っていけません。いろいろな宿がある中で、当館はこれからも『尾瀬』をテーマにして頑張っていきます」
【11室、1泊2食付き1人・1万5550円から(税込み)】