部屋に、料理に加賀の魅力
第995回よその旅館ホテル
――宿の魅力は。
「料理と温泉を楽しみながら、ゆっくりとくつろげる山間の10室の宿です。2階建ての建物で、中庭を囲むように数寄屋造りのお部屋が並びます。温泉露天風呂付きの客室が3室あり、このうち『なでしこ』は、二俣和紙や金箔などの伝統工芸品を配し、お食事に九谷焼を使うなど加賀の魅力が感じられる客室です」
――温泉は。
「湯涌温泉は開湯1300年で、源泉掛け流しにしています。『福梅(ふくうめ)の湯』は、梅の花をかたどった赤御影石の湯船と、ひのきの湯船の露天風呂です。『合歓(ねむ)の湯』にも開放的な露天風呂がございます。男女のご利用は朝夕、月ごとの入れ替え制です」
――料理について。
「夕食は季節の本格懐石料理で、基本的にお部屋食です。能登牛、ノドグロ、加賀野菜、ズワイガニなど、地元の旬の食材が中心です。春は山菜、タケノコ、3月からが旬の毛ガニなどもお出しします」
「朝食にもこだわり、寒天、卵を使った『べろべろ』は、お祭りなどで出される郷土料理で、透き通ったべっこう色をしています。金沢の言葉で豆腐を指す『とっぺ』は、湯豆腐を地元の湯涌かぶらのぽん酢でお召し上がりいただきます。会場はお食事処です」
――どのようなお客さまが多いですか。
「年齢層は幅広く、個人のお客さまが中心です。北陸新幹線の開業後は、関東方面からお越しの方が増えました。金沢観光と併せてのんびりと滞在される方が多いようです。40畳の大広間もあり、地元の方々のご宴席などにもご利用いただいております」
【2人1室利用1泊2食付き1万7千円(税別)から】
金沢湯涌温泉 湯の出 | 公式サイト