モダンな離れでぜいたく時間
――創業は。
祖父は湯平で旅館、父はペンションを営み、独立時には愛着があった湯平で旅館をと考えていました。温泉が出る良い場所と巡り合い、2008年に開業しました」
――風呂について。
「入浴時がつるっと、入浴後はさっぱりするアルカリ性の単純泉で、美肌の湯として評判です。毎分60リットルを湧出する源泉掛け流しの湯は、蛇口から飲泉できます。旅館は標高640メートルの山中にあり、インフィニティプールをイメージした露天風呂からは新緑や紅葉、桜、夜は天の川など多数の星が望めます」
――客室は。
「足を伸ばしてくつろげて、家族だんらんで楽しめるよう、全室に和室を備えています。冬にはこたつを提供しています」
――食事は。
「『豊後牛』『豊の軍鶏』など大分の逸品をはじめ、地元の山海の幸を提供します。秋には近隣で取れる栗やさつまいも、むかごを提供するなど、季節感や地産地消は意識しています」
――地域の魅力は。
「湯平は温泉街に石畳の道が伸びるなどノスタルジックな街です。夜には赤提灯が灯り、20年7月の豪雨災害からの復興を願う1メートル50センチの提灯は『写真映えする』と人気スポットに。一方、認知度不足が課題で、8月に法人化した観光協会では飲料や化粧品など、地域ブランドによる活性化を計画中です」
――将来は。
「客層は、若い人から年配の方まで幅広く、2008年創業ながら、すでに数十回訪れた人も多数います。今後は、このようなリピーターを増やすため、ゆとりや静けさの中でぜいたくに過ごせる空間づくりを今以上に行っていきます」
【7室、平日1泊2食2万6150円から】