◎…自然に負荷をかけないで旅行をするエコツーリズム。だが、「ゴミ拾いのツアーだけだと思っている人もいる」というから人々の認識度はまだ浅い。日本で、エコツーリズムという名の組織が誕生したのは、西表のイリオモテヤマネコが話題になった17年前からだという。「例えば釧路湿原でも、バスを降りて少し近くで見るのと、カヤックに乗って湿原の中に入り、ガイドの説明を受けて見るのとでは、感動が全然違う。そういう新しい旅の楽しみ方を知らせていきたい」。
◎…エコツーリズムを推進するには地域の人々の協力が欠かせない。「なかでも外せないのは、昔からその地域で頑張っている旅館・ホテルだ。泊まったお客さんに『近くで、こういう面白いことができます』と言ってくれることによって、お客さんが行ってくれる」。
◎…1976年に東京外国語大学英米科を卒業し、日本交通公社(現JTB)に入社。香港支店支店長、アジア支配人室(シンガポール)企画部長、広報室長、JTBハワイ社長などを歴任。2014年4月に日本エコツーリズム協会事務局、7月から理事・事務局長に。
◎…金曜、土曜の夜は必ず映画館にいる。今までに観賞した数はおよそ6千本。観始めた動機は「いろいろなことを知りたかったのと、生の英語を聞きたかったから」。よって、ジャンルは問わないが、洋画専門。お薦めの作品を問うと「それを話し始めたら3時間ぐらいかかる」と言う。興味のある方は、たっぷり時間を用意して、直接聞くのがよろしい。
【聞き手・板津昌義】