
黒岩裕喜男氏 群馬・草津温泉旅館協同組合 理事長
◎…5月29日付け就任。副理事長からの昇格となる。「諸先輩方が作り上げてきた草津ブランドを維持する一方、新しい試みにもチャレンジしたい」と。まずはホームページ(HP)のリニューアル。「宿泊予約システムを導入し、会員(約110軒)にメリットを還元したい。多くの旅館が参加できるよう手数料も思い切って低くする。4〜5%の線かな」とズバリ。今冬をメドにスタートさせる。また、町全体を無線LANで結ぶ計画もあり、ネット環境の向上をにらんだ観光コンテンツの充実にも意欲を示す。
◎…草津の魅力は豊富な湯量と泉質の良さ、豊かな自然などさまざまあるが「最近は猛暑の甲斐あって、夏の涼しさが大きな魅力になりつつある。もっとアピールせねば」と。ネックはアクセスの悪さと食だ。上野発の「特急草津号」は本数も少なく、この先、増える可能性もない。このため、長野新幹線(軽井沢駅)とバスを利用したルートを推奨する。北陸新幹線が整備されると北陸からの集客も見込めるだけに、認知度向上が課題だ。問題は草津ならではの食。「う〜ん、これといったものがなくて」と頭を抱える。“草津版”地産地消をどう作り上げていくのか期待がかかる。
◎…趣味は「こっちもこれといったものがなくて。ゴルフもそこそこ、お酒もそこそこで」というが、周囲からは「名作映画の知識は相当なもの」との声も。湯畑から歩いて3分の旅館、望雲の社長。早大卒、49歳。
【聞き手・内井高弘】