コロナまん延中から、観光産業に対して国や地方自治体のさまざまな補助事業が実施されました。大規模なものといえば観光庁の「地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値化」でしょうか。また同じく観光庁の「インバウンドの地方誘客や消費拡大に向けた観光コンテンツ造成支援事業」も、地方へのインバウンド送客を目的とし、よりよい地域を作っていく事業です。読者の皆さんも活用されていることと思います。
ここで一言申し上げたいのは、いま取り組む事業ができ上がった後、利用者に伝えることまで考えていますか?、ということです。
目先の事業遂行や人手不足による業務多忙で、そこまで考えが及ばないのは無理もありませんので、まずは興味深い取り組みを皆さんにご紹介します。それは山形県旅館ホテル生活衛生同業組合が開催する「山形ベストインフルエンサー決定戦~旅したくなるのは誰?~」です。
山形の宿泊施設とインフルエンサーがタッグを組み、互いに協力して発信し、集客や広告の効果を競います。最も影響の大きかったインフルエンサーには「山形ベストインフルエンサー」という称号が与えられます。
まずインフルエンサーの参加募集をかけ、山形県旅館ホテル生活衛生同業組合で、フォロワー数や投稿の内容などを審査し、14人を決定しました。温泉とサウナが得意、食が専門、利酒師、漫画家、ピアニスト、帰国子女などバリエーションに富んだインフルエンサーたちでした。
会員向け記事です。