能登半島地震から、もうすぐ2カ月がたとうとしていますが、奥能登の惨状は回復していないのが実情です。そんな中での3月16日(土)の北陸新幹線延伸は一筋の希望。奥能登を支えていただくためにも、北陸新幹線沿線の観光地や温泉地、宿泊業の皆さまに好機と捉えてほしい。私も微力ではありますが、旅へ誘う発信をしてまいります。
今回の能登半島地震で、高齢者や障がい者が逃げ遅れるといったニュースがなかったことは幸いでしたが、バリアフリーという観点で、被災地における避難について、本原稿で改めて触れておきます。
随分前ですが、本連載で話題にした「逃げバリ」について、覚えておいででしょうか。
「逃げバリ」とは「逃げるバリアフリー」の略です。
NPO法人バリアフリーネットワーク会議代表で、発案者である沖縄県在住の親川修さんは「自然災害の多い日本では、障がいのある方たちを安全に避難させる『逃げるバリアフリー(逃げバリ)』の整備が必須です」と、かれこれ10年近く前から提唱してきました。
「観光に来てもらい、施設に滞在しやすいような『入り口のバリアフリー』はあるのに、災害時に健常者と同じように避難できる『出口のバリアフリー』がないのはおかしい」と親川さんはおっしゃいます。
では「逃げバリ」を実践する際のポイントを記します。
会員向け記事です。