【インターネット徹底集客 244】徐々に見えてきたGo Toトラベルの傾向 アビリブ・プライムコンセプト取締役 内藤英賢


 Go Toトラベルの開始から約1カ月が経過し、徐々にその傾向が明らかになりつつあるので、今号ではその傾向を紹介したい。統計データを取得したわけではないので、その点はご容赦いただきたい。

 傾向(1)、旅館&リゾートホテルの方がホテル(いわゆる宿泊特化型)よりも圧倒的に予約数が良い。これは、Go To前から見られた傾向であるが、Go Toにより一層顕著になっている。このことから、Go Toのホテルへの影響はかなり限定的に留まっていると思われる。特に、5大都市では依然として稼働率が非常に厳しく、出張需要が本格化しない限りは回復が難しい状況となっている。

 傾向(2)、旅館リゾートの中でも、明暗が分かれてきており、特に高級旅館&リゾートが好調に推移している。これは消費者心理として、せっかく35%オフになるのだから、憧れの宿に泊まりたいというニーズが増えてきていると想定される。

 傾向(3)、露天風呂付き客室の稼働が全国で非常に良い。(2)と同じニーズだと推測されるが、加えて感染リスクを下げるために、部屋で温泉が楽しめる露天風呂付き客室のニーズが高まっていると予想される。

 傾向(4)、中価格帯の宿でも、宿泊者数の絶対数が減っているものの、高単価プランを選ぶお客さまの割合が通常よりも多くなっている。従って、少ない宿泊者数で、売り上げをカバーしていくためにも高付加価値&高単価商品の造成は必須だといえる。

 傾向(5)、旅行の催行人数単位が減少している。団体やグループでの旅行が減り、一人旅などが増えている。以上が、全国的に見られた顕著な傾向である。

 この傾向を受けて自施設でできることを最大限実施して、Go Toトラベルの恩恵を享受すべきである。考えてみれば、団体旅行の減少に伴う個人型旅行へのシフトや人数より単価アップを狙う高付加価値宿への移行や、一人旅の増加など、コロナ前からあった傾向が、一層先鋭的に表れているとも言える。従って、これらのことは中期的にも大事な取り組みであるので、今回のキャンペーンを機に一気呵成に取り組む契機にしてもよいかもしれない。

(アビリブ・プライムコンセプト取締役 内藤英賢)

 
新聞ご購読のお申し込み

注目のコンテンツ

第38回「にっぽんの温泉100選」発表!(2024年12月16日号発表)

  • 1位草津、2位道後、3位下呂

2024年度「5つ星の宿」発表!(2024年12月16日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第38回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング ベスト100」(2025年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト100を発表!

2024年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング ベスト100」(2025年1月13日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒