6月17日に観光需要喚起策として、県民割全国版とも言える支援策が発表された。これにより前号で述べた夏の予約の動向に新たな動きが出る可能性があるので、今号で追記しておきたい。
完全な詳細発表はまだであるが、現在リリースされている内容としては下記である。(1)割引率は50%から40%に変更(2)最大割引額は宿泊単体で5千円となり変更なし(新たに交通付き商品であれば8千円までが追加)(3)地域振興クーポンは平日3千円、休日千円に変更(4)期間は7月前半から8月末まで(最繁忙期は除外)。
現時点では「予約開始日」「宿泊開始日」「除外日(お盆付近)」の詳細がリリースされておらず、近日中のリリースが待たれるところであるが、現時点で考えられる対策を考えていきたい。
まず、この振興策によって夏休みはかなりの高需要が見込めるようになると思うので、その対策が必要になる。具体的に述べると、ブロック割キャンペーンが7月14日までとされているので、7月15日から開始と見る向きが強く、7月3連休を含む、夏休み期間のレートコントロールの再度の見直しである。特に7月3連休、夏休み本番の7月22日以降の金、土、日には需要が集中すると思われる。過度な値上げは「便乗値上げ」という批判を受ける可能性があるので要注意であるが、それでも需給に応じた価格コントロールは重要なので、今一度見直したい。
前号でお伝えした8月11~14日の需要がピークになることは間違いないと思うが、仮に8月7~9日のような日程がキャンペーン対象になれば、需要が大きく膨らむことも予想できるので、除外日についてはよくよく注視したい。
本キャンペーンには注意点もある。Go Toと違いあくまで県民割の全国版拡大なので、それぞれの県の独自ルールが残っている点であ
る。複雑なルールがある県はそのルールを他県の人に理解してもらうために、Webを使って分かりやすく記載しておくことをお勧めする。
いずれにせよ3年ぶりの活況な夏がやってくるので、全力で売り上げと利益の最大化を図りたい。
(アビリブ・プライムコンセプト取締役 内藤英賢)