今号では、前号で触れた「採用サイトの必要性」について深掘りしていきたい。採用サイトが必要な理由として、私どもの運営する求人メディアの調査において、実に90%以上の人がWebサイトを見に行っており、そこで期待する情報がなければ応募の離脱リスクがあることを伝えた。では、期待する情報とは何か? そこを考えていきたいと思う。
まずは、基本的なコンテンツである「会社情報」「募集要項」「社員インタビュー」「代表者メッセージ」がベースとなる。ここまでは想像に難くないと思うが、さらに応募者の目線になってコンテンツを考えていきたいと思う。
今までは県内の働き手で賄える部分もあったが、今後はそうはいかない。県外からも人手を確保していかないと立ちゆかないことは明白であるので、県外から働きに来る人の目線に立つことが大切である。その観点で最近増えているのが「この地域で暮らす」や「暮らす目線で見たアクセス」情報である。つまり、買い物ができる場所がどこにあり、郵便局や銀行がどこにあり、市役所がどこにあるといったまさに暮らす上で必要な周辺地図である。それを分かりやすく記載することで、実際に暮らすイメージを持ってもらうことができる。
また、寮がある施設はぜひその情報を掲載してほしい。求人検索においても「寮」や「住み込み」は人気ワードである。寮の情報は間取りや部屋の中の情報など、まるで不動産情報さながらに情報を出すことをお勧めする。これも、応募者に実際に暮らすイメージを想起させるためである。
また、最近の若い人を採用するにはMVV「ミッション・ビジョン・バリュー」の掲載も欠かせなくなっている。「何のために働くのか?」を求める人にとって、自分たちの施設がどんな使命をもって事業を営んでいるのかを記載して共感を得る必要がある。
他にも「数字で見る◎◎旅館」やコンセプトムービーの掲載など、努力している施設は本当にしている。そしてそういう宿に応募が集中するのも自然な流れといえるので、ぜひとも制作する際の参考にしてもらえればと思う。
(株式会社アビリブ・株式会社プライムコンセプト 内藤英賢)