貼るだけで接触感染のリスク回避
明治時代末期の1910年創業の商社、オザックス(東京都千代田区)。同社では昨年9月から、大手化学メーカーのリケンテクノスが開発した素材を使い、製品化した「オザックス×リケ+ガード 抗ウイルス&抗菌シート」を販売し、活用を呼び掛けている。
SIAA(抗菌製品技術協議会)認証の抗ウイルス加工と抗菌加工を施した。飲食店や高速道路のサービスエリアなどに導入され、「利用者に感染症対策を積極的に行っていることを訴求できている」と話す。
この抗ウイルス&抗菌シートは、ウイルスや細菌などの病原体に対する、感染予防対策のために開発されたフィルムシート。接触感染のリスク回避に、エレベーターや自動販売機のボタン、階段の手すりなど、不特定多数の人の手が触れる箇所に貼るだけで抗ウイルスと、抗菌機能を持たせる。フィルム表面の特定ウイルスを99・99%除去し、また抗菌作用によって細菌の増殖を100分の1以下に抑制するという。
使い方は、ハサミなどで自由に切って、好きな箇所に貼り付けるだけ。 「柔軟で半透明、マット調のため、あらゆるところにも対応し、気泡が抜けやすく、使いやすい。五輪後の観光需要の回復を見据え、安全強化のため引き合いが増えている。今から施設内の感染予防対策に役立ててほしい」と同社。
SIAAとは、適正で安心できる抗菌・防カビ加工製品の普及を目的に、抗菌剤、防カビ剤に加え、抗菌・防カビ加工製品のメーカー、抗菌試験機関が集まってできた団体。抗菌加工製品に求められる品質や安全性に関するルールを整備している。
製品ラインアップは、A4タイプ(1パック25枚入り)のほか、長さを生かして自由にカットできる90ミリ×5メートルのロールタイプ。
リケ+ガード(カットイメージ)