2017年から注目されているローカルSEOについて、宿泊施設が対応すべきポイントを紹介する。
ローカルSEOとは、Google(グーグル)のローカル検索に特化したSEOの総称だ。地名とキーワードの組み合わせで検索した場合の検索結果で、あるいはローカル検索結果で、上位に表示を目指す対策になる。
スマートフォンの普及により、スマートフォン検索において地域情報を元に検索結果を表示するローカル検索の利用率が非常に高まっている。その結果、「近く」「周辺」といった現在地点を基準として、近くの店舗を探すなど、検索行動において大きな変化が起きている。
そのため、ローカルSEOによる検索結果は、店舗型ビジネスのオーナーにとって重要度が増している。ローカル検索結果に自社サイトを表示させるためのローカルSEO対策は非常に難しいが、対策しておくべき基本事項がある。
まずは、Googleマイビジネスへの登録が必須になる。
施設名をGoogleで検索した際に、検索結果の右側に表示される施設に関する情報枠(ナレッジパネル)で、「このビジネスのオーナーですか?」と表示されている場合は、登録がされていないことになる。
必ずオーナー登録を行い、写真や営業時間などビジネス情報を登録してほしい。かつて登録は電話音声またはハガキによる方法だったが、最近、オーナー登録はメールで簡単にできるように改善されている。
MOZ(https://moz.com/)が発表しているレポート「2017Local Search Ranking Factors」の中に、ローカル自然検索でランキングさせるための要因の解説があった。
1位被リンク(29%)▽2位ページ内要因(24%)▽3位ユーザー行動シグナル(11%)▽4位パーソナライゼーション(9%)▽5位サイテーションシグナル(8%)▽6位Googleマイビジネスへの掲載(7%)▽7位レビューシグナル(7%)▽8位ソーシャルシグナル(4%)
この中で、7位のレビューシグナルについて補足する。
Googleのナレッジパネル内で、ユーザーが口コミ投稿できる仕様となっている。
レビューの数や、満足度の評価(5段階)となる★印によるレートも検索結果に表示されるため、施設の人気度が誰でも分かるように表示される。
「地名+ホテル、旅館」といったキーワードによるローカル検索結果では、キーワードとの関連性や検索地点との距離だけでなく、ビジネスの知名度も表示順位に影響する。
そのため、多くの口コミを獲得していて、ユーザーからの評価が高いビジネスは、ローカル検索で上位に表示されやすい。
宿泊業界では、Googleの口コミレビューを増やす対策はとても重要だ。多くの口コミを獲得するためにも、こまめな返信でお客さまからの信頼を得ることがポイントだ。
また、ナレッジパネル内に質問と回答という項目がある。ユーザーが質問し、他のユーザーが答えている。誰でも質問と回答を閲覧することができるので、施設のGoogleアカウントから回答することで、お客さま対応の姿勢を伝えることができる。
(コレリィアンドアトラクト代表取締役)