公益財団法人日本交通公社(JTBF)と日本政策投資銀行(DBJ)は共同で、アジアと欧米豪の12地域を対象に「DBJ・JTBFアジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査(2019年度版)」を実施した。ここでは、その中から「これまでの訪日旅行で訪問した観光地」と「日本国内で行ってみたい観光地」の各調査を紹介する。
これまでの訪日旅行で訪問した観光地
ゴールデンルート地域の訪問率が高い
訪日旅行経験者を対象にこれまでの訪日旅行で訪問した日本の観光地61カ所について尋ねたところ、最も訪問率が高かったのは東京であった。大阪、京都、富士山がその次に続いており、前年までと同様、ゴールデンルート上にある地域の訪問率が高い傾向にある。
ゴールデンルート外では、北海道や沖縄への訪問率が比較的高い。なお、タイの訪日旅行経験者は、富士山への訪問率がほかの調査地域と比較して高くなっている。
欧米豪の訪日旅行経験者に限ってみると、ゴールデンルート上にある地域と広島への訪問率が高くなっているが、それ以外の地域の訪問率は、前年と同様、アジアの訪日旅行経験者に比べて低めとなっている。
日本国内で行ってみたい観光地
東京、富士山、大阪などが上位
日本国内で行ってみたい観光地を61の選択肢を示し複数回答式で尋ねたところ、最も訪問意向が高かったのは東京であった。前年までと同様、富士山、大阪、北海道、京都、沖縄への訪問意向が高く、ゴールデンルートと北海道、沖縄に人気が集中する傾向が続いている。
調査地域別にみると、台湾と香港は、鹿児島や軽井沢、函館、立山・黒部、熊本・阿蘇などさまざまな地方観光地への訪問意向がほかの調査地域に比べて高くなっている。特に台湾は、青森や山形・蔵王といった、東北地方の観光地への訪問意向がほかの調査地域に比べて高めとなっている。韓国は福岡・博多・小倉、別府・湯布院など九州北部に加え、沖縄への訪問意向が全体平均よりもやや高くなっている。
欧米豪4地域は、訪問経験地域に関する回答と同様、広島への訪問意向がアジア8地域に比べて高めとなっている。
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