ビール酒造組合などは15日、「ビール」「発泡酒」「新ジャンル商品」の 飲用動向と税金に関する調査の結果を発表した。
ビール酒造組合ならびに発泡酒の税制を考える会では、今年度の「ビール」「発泡酒」「新ジャンル商品」の飲用動向と税金に関する調査を実施し(2002年より毎年実施)ました。
<主な調査結果>
■ビールを飲む理由としては「おいしいから」(86.1%)、「飲みごこちがよいから」(53.9%)、「味や品質がよいから」(46.7%)といった、“味”に関わる理由がトップ3で、いずれも前回調査より増加しています。発泡酒、新ジャンルについては「おいしいから」など“味”に関する理由も少なくありませんが、「安いから」が本年も1位となっており、価格面が最大の飲用理由となっています。
■2026年にビール系飲料の税負担が、小売価格の36%程度※になると予想されます。仮に、ビールが20円値下げされると3割強(31.8%)が飲む量が「増える」と回答しました。一方、新ジャンル商品では、20円値上げで約半数(49.8%)が飲む量が「減る」と回答しています。これまで市場をけん引してきた新ジャンルの飲用量が減るといった回答も含め、ビール類の酒税が一本化される2026年の税制改正によりビール類市場全体が縮小していくことが懸念されます。
※消費税10%の場合
■2026年の税制改正に対し、税負担は「思っていたより高い」が過半数(54.3%)を占めるほか、「ビールは大衆品なのに高い」(25.8%)、「外国と比べて高い」(16.2%)、「他の商品やサービスと比べて高い」(16.1%)など“高い”という回答で占められており、2026年以降の税率でも税負担は高いという印象を持たれている様子がうかがえます。
*ビール・発泡酒・新ジャンルの酒税改正について
平成29年度(2017年度)の税制改正により、日本のビール・発泡酒・新ジャンル商品の酒税額は、2026年10月に1キロリットル当たり155,000円に一本化されることとなりました。この改正により1キロリットル当たりの酒税額は、2020年9月時点と比較して、ビールは、1キロリットル当たり65,000円の減税となる一方、発泡酒は20,750円の増税、新ジャンル商品は75,000円もの増税となります。
これは、同じ発泡性酒類に分類される「その他の発泡性酒類」の1キロリットル当たりの酒税額 100,000円とは大きな格差があります。