訪日ラボは8日、「国内観光およびその先のインバウンド事業」についての意識調査の結果を発表した。
■調査結果ダイジェスト
- インバウンド誘致、「コロナ後」も67.9%が積極姿勢
- 岸田政権に対して「期待できる」36.7%、菅政権成立直後の数値と比較して35.8ポイント減。観光・インバウンド事業者から厳しい目線
- 東京五輪、無観客開催の中でも15.3%の観光事業者にポジティブな影響。日本国内からの観光客数、問い合わせ数の増加に寄与
- 「GoTo」再開希望時期、95.5%は年内(2022年中)希望
- 観光再開に向け「準備している」、前回から倍増
■質問詳細
Q1. コロナ禍前(2019年まで)と比較した時、インバウンド(訪日外国人観光客)を誘致する方針にどう変化がありましたか?
回答
- 積極的である 48.1%
- やや積極的である 19.8%
- 消極的だ 30.5%
- 完全に撤退意向である 1.5%
Q2. コロナ後のインバウンド誘致に積極的である理由について教えてください。(複数回答) ※Q1に「積極的である」「やや積極的である」と回答した方が質問対象
回答
- 入国制限が解除されたあとの、インバウンド(訪日外国人観光客)需要のインパクトに期待しているから 37.1%
- 日本人観光客の観光消費のみでは、将来的に先細っていくと考えられるから 29.3%
- コロナ前、インバウンド(訪日外国人観光客)による消費が大きかったから 16.2%
- コロナ前からインバウンド(訪日外国人観光客)をメインターゲットにしたビジネスをしているから 16.2%
- その他 1.2%
Q3. インバウンド業界・観光業界にとって、岸田政権は期待できますか?
回答
- 大きな期待ができる 3.1%
- まあまあ期待ができる 33.6%
- あまり期待ができない 52.7%
- 全く期待ができない 10.7%
Q4. インバウンド業界・観光業界として、岸田政権になにを求めたいですか?(複数回答)
回答
- GoTo含む、消費者への消費意欲喚起策(「旅行に行ってもよい」という世論醸成を含む) 63.4%
- 観光事業者への一時支援金 55.0%
- 新型コロナの指定感染症厳格措置緩和 55.0%
- 感染対策に伴う受け入れ環境整備に対する補助金 36.6%
- ワクチン接種完了者を対象にした商品造成への補助金 32.8%
- まん延防止等重点措置などの解除(特に移動や営業時間制限の解除) 30.5%
- その他 12.2%
Q5. 2022年1月、「第六波」とも呼ばれる国内の感染急拡大を受け、政府は1月21日~2月13日までの間「まん延防止等重点措置」の適用を決定しました。あなたのビジネスや地域の状況を考慮した場合、この措置についてどうお考えですか?※エリア別集計
回答
都市部:
- 良い判断だと思う 12.9%
- やや良い判断だと思う 28.6%
- あまり良い判断だと思えない 40%
- 全く良い判断だと思えない 18.6%
地方:
- 良い判断だと思う 23.0%
- やや良い判断だと思う 23.0%
- あまり良い判断だと思えない 26.2%
- 全く良い判断だと思えない 27.9%
Q6. 東京五輪を経て、あなたのビジネスについてポジティブな影響はありましたか?
回答
- あった 3.8%
- ややあった 11.5%
- あまりなかった 37.4%
- 全くなかった 47.3%
Q7. 東京五輪を経て、どのような影響がありましたか?(複数回答)※国内・海外別集計 ※Q6に「あった」「ややあった」と回答した方が質問対象
回答
海外:
- 外国人観光客が増加した。(在日外国人・インバウンド含む) 25.0%
- 自社のビジネスへ、海外からの問い合わせが増加した。(法人・個人問わず) 25.0%
- 自社の運営するメディア(公式サイト、SNSなど)に対する海外からの反響が増加した。 15.0%
国内:
- 自社のビジネスへ、国内からの問い合わせが増加した。(法人・個人問わず) 35.0%
- 日本人観光客が増加した。 35.0%
- 自社の運営するメディア(公式サイト、SNSなど)に対する国内からの反響が増加した。15.0%
Q8. 政府の経済復興支援策であるGoToトラベルやGoToイートなどの各種施策(以下、GoTo)について、いつかは再開を希望しますか?
回答
- 希望する 56.5%
- どちらかというと希望する 27.5%
- どちらかというと希望しない 8.3%
- 希望しない 7.6%
Q9. GoToが再開する場合、再開時期はいつごろが望ましいですか?
※Q8に「希望する」「どちらかというと希望する」と回答した方が質問対象
回答
- 春の行楽シーズン〜ゴールデンウィークから 54.5%
- 夏の行楽シーズンから 52.7%
- いますぐにでも 18.2%
- 秋の行楽シーズンから 16.4%
- 2023年以降 4.5%
参考:Q9について、その選択をした理由をお聞かせください。(自由記述/抜粋)
- インバウンドビジネスとしては極めて厳しい状況であるので、もし感染症が春に落ち着いてくるなら、なるべく早く対策が実施できること望みます。
- オミクロン株による感染が一定程度収まると考えるから
- 前回の失敗を踏まえて改善したうえでの施策であるなら希望する。ただし、顧客レベルが下がる懸念もある。
- GoTo を使わなくても、人は旅行や外食を待ち望んでいる。質を高める方が今後の日本にとってもよい。
Q10. 今後GoToの再開や入国制限の解除など、観光が再び盛り上がった時に備えて、準備はできていますか?
回答
- 準備している 68.7%
- 準備していない(できていない) 31.3%
Q11. どのような準備をしていますか?(複数回答)
※Q10に「準備している」と回答した方が質問対象
回答
- 観光誘客に関するPR、プロモーション施策の実行 55.6%
- 商品の造成(観光・宿泊プラン、体験商品、お土産、グッズ展開など) 47.8%
- コロナ対策(検温・手指消毒、感染予防行動のアナウンスなど) 45.6%
- 受け入れ環境の整備(スタッフの雇用、GoTo対応のフロー整備、オペレーションの見直しなど) 38.9%
- 口コミ対策、WEB上の情報整備(口コミのチェック・返信対応、Googleマップの情報整備など) 37.8%
Q12. 今後取り組んでいきたい施策はありますか?(複数回答)
※Q10に「準備していない(できていない)」と回答した方が質問対象
回答
- 観光誘客に関するPR、プロモーション施策の実行 58.5%
- 口コミ対策、WEB上の情報整備(口コミのチェック・返信対応、Googleマップの情報整備など) 51.2%
- 受け入れ環境の整備(スタッフの雇用、GoTo対応のフロー整備、オペレーションの見直しなど) 46.3%
- 商品の造成(観光・宿泊プラン、体験商品、お土産、グッズ展開など) 34.1%
- コロナ対策(検温・手指消毒、感染予防行動のアナウンスなど) 31.7%
考察など調査詳細はこちらから:
■前編
→https://honichi.com/news/2022/03/07/survey1/?utm_source=pressrelease&utm_medium=prtimes&utm_campaign=202202inboundsurvey
■後編
→https://honichi.com/news/2022/03/07/survey2/?utm_source=pressrelease&utm_medium=prtimes&utm_campaign=202202inboundsurvey
■調査概要
調査対象:訪日ラボWebサイト読者・訪日ラボメールマガジンユーザー
調査方法:インターネット調査
調査時期:2022年1月26日〜2022年2月2日
回答者数:131名
設問数:24問(回答内容によって異なります)
※なお、本調査結果の「都市部」と「地方」を分けた回答について、「都市部」は総務省の「大都市部」の定義に基づき、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、大阪府の6都府県としています。また、企業の所在地を「その他・海外」とした回答は含みません。