【データ】「2017年神奈川県入込観光客調査」 2年ぶり過去最高記録更新、初の2億人突破 


延べ客数2億69万人、前年比5.5%増

宿泊客は3.8%増加 地域別「横浜・川崎」16.1%の大幅増

 神奈川県観光振興対策協議会の「平成29年神奈川県入込観光客調査報告書」によると、同県への同年1年間(1~12月)の観光客の推計延べ人数は2億69万人で、前年(1億9027万人)比5.5%増加(1042万人増)した。2年ぶりに過去最高記録を更新し、初めて2億人を突破した。

 延べ観光客数は、横浜博覧会が開催された平成元年の1億6065万人をピークに減少傾向を示し、10年に1億4千万人台まで減少した。

 ただ、その後は回復基調に転じ、21年は開港博Y150の集客効果などで過去最高の1億8357万人。23年は東日本大震災の影響で減少したが、その後は再び上昇基調に転じた。

 29年の日帰り観光客は1億8404万人で、前年比5.6%増加(981万人増)。宿泊観光客は1665万人で、同3.8%増加(62万人増)した。

 延べ観光客数の中で、日帰り客が占める割合は91.7%。宿泊客数は、シェアは低いが24年以降、毎年最高記録を更新している。

 県内6地域別の入り込み状況は次の通り。

【横浜・川崎地域】

 延べ観光客数は7141万人で、前年比16.1%増。

 「横浜港大さん橋国際客船ターミナル」で同57万人増加。「全国都市緑化よこはまフェア」に601万人が来訪した。

【三浦半島地域】

 延べ観光客数は1619万人で、同1.5%増。

 京浜急行電鉄が販売している「葉山女子旅きっぷ」の売り上げが好調で、「県立近代美術館葉山館」で前年比3万3千人増加。横須賀市の「ヴェルニー公園」は26万人増加した。

【湘南地域】

 延べ観光客数は5102万人で、同4.6%減。

 お盆の天候不順や10月に発生した台風で「湘南海岸・江の島」で110万人、「茅ヶ崎海岸」で6万人、それぞれ減少した。

【箱根・湯河原地域】

 延べ観光客数は3343万人で、同7.2%増。

 大涌谷の火山活動の影響が落ち着いたことを受けて「箱根関所・資料館」で4万5千人増加。箱根町に新たな宿泊施設がオープンしたことで、地域全体の宿泊者数は53万人増加し、火山活動活発化以前の水準に回復した。

【丹沢・大山地域】

 延べ観光客数は1397万人で、同2.2%増。

 「秦野たばこ祭」が第70回の記念回で、10万人増加した。宮ケ瀬ダムの観光放流も好評で、周辺の観光客が増加した。

【相模湖・相模川流域】

 延べ観光客数は1467万人で、同1.1%増。

 相模原市の「相模湖公園」で5万3千人、綾瀬市の「厚木基地スプリングフェスティバル」で2万5千人、それぞれ増加した。

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