ライフログテクノロジーは9月29日、「2020年度上半期のビール、発泡酒、新ジャンルの飲酒回数ランキング」調査の結果を発表した。
そのような中、2020年10月1日から酒税が変わります。2018年の酒税改正で2026年までに段階的に下記のように酒税が変わっていきます。
図1.酒税改正の流れと税率
図1は税率を1缶(350ml)換算で、2020年10月から2026年10月までの酒税改正の流れを示しています。今年の10月からは、ビールは7円下がり、新ジャンルは9.8円上がります。
「新ジャンル」は2023年10月には「発泡酒」と統合され、2026年10月には現在の「ビール」「発泡酒」「新ジャンル」の区分がなくなり、「発泡性酒類」として統一されることになります。
そこで今回は、「酒税改正直前!ビール、発泡酒・新ジャンルの飲酒回数ランキング」を「食事データ分析ツール」より統計分析した結果を紹介します。
▼「発泡酒・新ジャンル」の飲酒回数は「ビール」の約1.15倍!
2020年度上半期(2020年4月1日~2020年9月28日)の「ビール」「発泡酒」「新ジャンル」の飲酒回数ランキングを調べました。
それぞれの飲酒回数ですが、「ビール」が26,775回、「発泡酒」が15,229回、「新ジャンル」は15,305回でした。
「ビール」はアサヒビールの「アサヒスーパードライ」、「発泡酒」はアサヒビールの「アサヒスタイルフリー〈生〉」、「新ジャンル」はサントリー「金麦〈糖質75%オフ〉」が1位でした。
その中でも一番飲酒回数の多かったアサヒビールの発泡酒「アサヒスタイルフリー〈生〉」は、2007年に業界初の「糖質ゼロ」の発泡酒として発売されています。
発泡酒は”麦芽の比率が50%未満である、もしくは副原料の使用割合が5%を超えるもの”と定義されています。麦芽の比率や、副原料に何が使われているかで、商品によって味わいが変わるのが魅力ですね。
▼圧倒的男性人気のアサヒスーパードライ
「ビール」「発泡酒」「新ジャンル」それぞれの1位である、アサヒビールの「アサヒスーパードライ」、「アサヒスタイルフリー〈生〉」、サントリーの「金麦〈糖質75%オフ〉」について性別・年代別の飲酒割合をみてみます。
グラフ1は「アサヒスーパードライ」の飲酒回数を年代・性別でみたものです。20代をのぞく各年代で、男性の割合が女性の約4倍となり圧倒的な男性人気がうかがえます。年代で見ると、40代と50代の男性で半数以上の飲酒割合となっています。
「アサヒスーパードライ」は1987年に”日本初”の「辛口・生ビール」として誕生しています。いわば辛口ビールの先駆者であり、私たちの印象にも強く残っているのかもしれませんね。
グラフ2は「アサヒスタイルフリー〈生〉」の飲酒割合です。50歳以上の年代を除き、各年代の男女差は大きくなく、40代の飲酒割合が高いという結果でした。
グラフ3は「金麦〈糖質75%オフ〉」の飲酒割合です。30代、40代の男性が半数以上の割合を占め人気ですが、40代女性も21%と後に続きます。
▼体型問わず飲むときは飲む!ビール、発泡酒、新ジャンル
続いて、同じく各カテゴリー1位商品の性別・体型別の飲酒割合を紹介します。
グラフ4は「アサヒスーパードライ」の性別・体型別食事割合です。男性、女性ともに、普通型、肥満型の体型で飲酒割合が高いという結果でした。
グラフ5は「アサヒスタイルフリー〈生〉」の性別・体型別の飲酒割合です。男性は体型別に大きな違いはなく、女性は痩せ型の飲酒割合は低いものの、普通型、肥満型の飲酒割合は同等でした。
性別、体型に問わず人気であることが伺えます。
最後に、グラフ6は「金麦〈糖質75%オフ〉」の性別・体型別飲酒割合です。男性痩せ型の割合が高く、次いで肥満型、普通型と続きました。
金麦は「新ジャンル」(第3のビールともいわれる)に分類されます。”ビール”と呼ばれますが厳密にはビールではなく、「その他の醸造酒(発泡性)」と「リキュール類(発泡性)」の2つに分けられます。(ビールや発泡酒と違い2種類に分けられることから、新ジャンルと呼ばれるとも!)
前者は麦、麦芽を使っていないもの、後者は麦芽比率50%未満の発泡酒と麦由来のスピリッツを合わせたものです。そのため、「新ジャンル」は商品によって味わいや香りが大きく違います。
酒税改正により値段が上がってしまいますが、味比べをして気に入ったものを選ぶのも面白いかもしれませんね。
▼まとめ
2020年度上半期は新型コロナウイルス禍で私たちの生活も大きく変わりました。自粛生活で自宅でお酒を楽しむことも増えたと思いますが、皆さまは「ビール」「発泡酒」「新ジャンル」どのお酒を好まれていますか?
今回の調査にあたり各メーカーのホームページを見てみると、開発までの秘話やこだわりなどが知れるのですが、大変興味深かったです。
10月から酒税改正でビールの値段が下がり新ジャンルの値段が上がりますが、これからの飲酒回数に変化はあるでしょうか?半年後ぐらいにまた調査してみようと思います。