Z世代のビールイメージ「大人数の飲み会向き」
マーケティングリサーチ事業などを手がけるマクロミル(東京都港区)はこのほど、二松学舎大学(東京都千代田区)との産学連携の一環で実施した共同調査「『Z世代のビール消費』に関する実態調査―X世代・Y世代との比較から―」の分析報告書を発表した。これによると過去1年にビールを飲用した割合は世代が下がるごとに低くなり、Z世代では男性が55%、女性が34%だった。
調査は、アルコール飲料の飲用に親しみ始める20代という時期に、コロナ禍によって飲用機会が大きく制限されたZ世代のビール飲料の飲用、購買の実態や価値観について明らかにするべく、二松学舎大学国際政治経済学部の小具龍史教授のゼミナールで実施した。インターネットでの事前スクリーニング調査を経て、Z世代(20~27歳)、Y世代(28~42歳)、X世代(43~57歳)の男女計1242人を対象に昨年11月25~28日にインターネット上で行った。
報告書によると自宅や外食でのビール飲用の経験者は、Y世代が男性65.7%、女性40.6%、X世代が男性73.7%、女性50.4%。世代が下がるにつれて約10%ずつ低くなっていることが分かった。
飲用場所については各世代共に自宅飲用が最も多かったが、他の世代と比べZ世代の男性では、月1回以上の飲用者の自宅での飲用割合が低かった。
このほか飲用場所については、各世代とも自宅に次いで「居酒屋、バー」が多かった。X世代ビール飲用者の飲用場所で5位に入った「旅館・宿泊施設」は、Z世代、Y世代共に5位以内に入らなかった。
ビール飲用者の持つビールのイメージについてZ世代では、他の世代で4位だった「大人数の飲み会、パーティー向き」が1位。X、Y世代では「親しみやすい」「お手軽、気軽に飲める」が1、2位だった。
近年、小規模な醸造所がつくる多様で個性的なビールとして認知度が高まっている「クラフトビール」については、Z世代では、他の世代同様に「おしゃれ」「種類が豊富」「お酒をよく知っている人向き」が上位に入ったほかに、「若者向け」「先進的、時代の流行に合っている」などが上位回答となった。