高評価は「食」と日本人の「ホスピタリティ」
課題は多言語対応
観光に関する調査、研究などを行うリクルートライフスタイル じゃらんリサーチセンター(東京都千代田区、淺野健社長)はこのほど、同社が実施したインバウンド対応満足度調査の結果を発表した。
調査は、訪日経験があり海外旅行頻度の高い外国人に対して、訪日旅行の評価を得ることで、今後の訪日旅行のサービス改善のヒントを得ることを目的に実施。香港、シンガポール、アメリカ、オーストラリア、フランスに居住する20~49歳の男女で、海外旅行頻度が1年に1回以上、直近以内(2015年9月中旬~16年9月中旬)に日本へプライベート旅行(出張、駐在、団体旅行は除く)で訪れている人が対象。インターネットを使用し調査を行った。500人から回答を得た。
調査では、訪日旅行で良かったサービス、対応は「おいしい飲食店の多さ」(49・2%)が最も多く、「地元の人のホスピタリティ」(43・0%)、「魅力ある飲食店の多さ」(42・6%)が続いた。また、良くなかったサービス、対応は「地元の人との多言語でのコミュニケーション」(19・0%)が最も多く、「飲食店のスタッフの多言語での対応力」(18・6%)、「無料公衆無線LAN環境などネット環境の良さ」(11・8%)が続いた。高評価は「食」と日本人の「ホスピタリティ」で、課題は多言語対応だと指摘している。
宿泊した施設は、最も利用率が高いのは「中価格帯ホテル」(49・4%)。「高級ホテル」(33・0%)、「日本旅館」(23・8%)が続いた。
同行者は、「夫婦・パートナー」が53・4%、「自分ひとり」は18・0%だった。
到着前に利用した情報源は、「宿泊施設ホームページ」(47・6%)が最も多かった。「検索サイト」(47・0%)、「宿泊予約サイト」(46・0%)が続くなど、インターネットの利用率が高かった。
到着後に利用した情報源は、「空港の観光案内所」が54・6%で最も多かった。次いで「宿泊施設のスタッフ、コンシェルジュ」(47・2%)、「街の観光案内所(空港以外)」(46・0%)の利用が高かった。また、アメリカやフランスは「観光案内人(ガイド)」の利用率が5割前後と高めだった。
訪日旅行を楽しむために必要なサービス・対応は「公共交通の乗り方の利便性(使いやすさ・アクセスの良さ)」が35・8%で最も多かった。