トリップアドバイザーは8日、「コロナ禍における旅行者の口コミ分析による旅行者の意識の考察」を発表した。
世界最大の旅行プラットフォーム「Tripadvisor®」の日本法人であるトリップアドバイザー株式会社 (本社:東京都渋谷区、代表取締役:牧野友衛、www.tripadvisor.jp) は、今年1月から8月にかけてトリップアドバイザー上の宿泊施設に日本語で投稿された「コロナ」に関する記載を含む口コミを分析し、ウィズコロナのニューノーマルな旅における旅行者の意識についての考察を発表いたしました。
75%が高い評価。部屋に対する評価が最も言及
コロナに関する記載が含まれた口コミは、全体の口コミのうち約10%となりました。そのうち、75%がポジティブな評価をしており、施設側の安全対策への対応やコロナ禍でも安定したサービスへの評価が高いことが分かりました。実際の口コミでも、『コロナ対策として検温、手指の消毒液があるので安心感がありました。また、従業員の方々の温かいご挨拶、笑顔がとても印象的でした。お部屋の中も清掃が行き届いておりとても気持ちがよかったです』。
一方、13%はネガティブな評価となっており、コロナ対策の不十分な点やサービスの面で説明不足などが不満につながったようです。口コミでは、『何よりもコロナ対策について。ソーシャルディスタンスは皆無。トランポリンの入場規制はせず、大勢の子供がマスクをしないでキャーキャー楽しそうにスタッフとジャンプして楽しんでいました。』、『コロナがこれだけ流行っていてどこも予防策を徹底しているにもかかわらず、フロント職員がマスクもせず接客しています』。
また、ポジティブでもネガティブでも、部屋に関する言及が多く、関心の高さがうかがえる結果となりました。
鍵となるのはコロナ対策に関する情報開示と伝達
ポジティブとネガティブな評価の口コミ内の言及率を比べたところ(下図)、旅行者がどのような点を評価しているかが見えてきます。ネガティブな評価におけるポイントを見ると「スタッフ」「予約」「フロント」「チェックイン」などが目立ち、また、ポジティブの評価では出てこない「説明」「電話」等の語彙があることからも、施設側とのやり取りが発生する際に不満があったことが分かります。実際の口コミでも、『温泉に関しては新型コロナウイルス感染症の影響で、現在営業中止しているとのことですが、HPには一切記載がなく、当日チェックインする際に、こちらから確認しないと話を出さないというしまつ』、『チェックインまでに30分放置されました。スタッフに声をかけても、何もしてもらえず放置』といった投稿がみられました。このことからも、現在行っているコロナ対策を自社ホームページや情報サイトで積極的に開示することや、現場での説明・案内などの方法を工夫することが、ニューノーマルな旅においても旅行者とより良い関係を築いていくための鍵になると思われます。
【口コミにおける各話題の言及率】※UserLocal テキストマイニングで分析
施設の安全対策を掲載ページに表示できる機能「トラベルセーフ(Travel Safe)」について
トリップアドバイザーでは、施設側が安全対策の取り組みを旅行者に対して掲示できる機能「トラベルセーフ」(無料)を導入しています。この度の口コミ分析の結果と同じく、旅行者へのアンケート調査*でも、コロナ流行前と比べ今後旅行先を決める際に重要になることについて70%以上が「感染対策ができている」「人混みを避けることができる」と回答していることが分かっています。
施設側が「トラベルセーフ」を活用することにより、旅行者は施設がどのような安全対策をしているかを簡単に知ることができ、さらにフィルター機能を用いて安全対策を講じている施設を検索できます。
「トラベルセーフ」の詳細は、下記からご覧いただけます:
https://www.tripadvisor.jp/TripAdvisorInsights/w6886
*Source: COVID-19 Global Sentiment Survey. Qualtrics. Wave 11(31 Aug – 2 Sep) Japan Market