GVは20日、マイナポイント事業に申し込んだ決済サービス調査の結果を発表した。
株式会社GV(本社:東京都港区、代表取締役社長:肥田木和弘)が運営する、クレジットカードや電子決済等のお金に関する情報メディア「まねーぶ」は、HIBIKI FP OFFICE代表ファイナンシャルプランナー重永響太氏監修のもと、マイナポイント事業に関する意識調査を実施しました。
■調査背景
9月から還元開始される「マイナポイント事業」は徐々に認知も広がり、マイナンバーカードの交付率も後押ししています。還元率25%(上限5,000円相当)の他、各決済事業者によるキャンペーンや特典も様々で活気を集める同事業ですが、どの決済サービスに申込をするか迷っている人も多いのではないでしょうか。
まねーぶの調査ページ「まねーぶ調べ」では、マイナポイント申込者566人を対象に意識調査を行い、申込した決済サービスや選んだ理由を明らかにし、同事業に対する反応や消費動向についてFPの重永響太氏に考察していただきました。
■調査回答者の属性(n=566) ※全国20代~60代マイナポイント申込者対象
性別:男性48.6%/女性51.4%
年代:20代18.9%/30代43.3%/40代25.1%/50代10.1%/60代2.7%
婚姻:未婚48.1%/既婚51.9%
職業:正社員47.3%/契約社員・嘱託社員2.8%/派遣社員2.8%/パート・アルバイト15.5%/
フリーランス・業務委託7.4%/自営業・自由業4.1%/専業主婦(主夫)12.2%/
学生2.3%/無職5.5%
年収:100万円未満24.9%/100万円以上~150万円未満14.1%/
150万円以上~300万円未満20.3%/300万円以上~500万円未満21.0%/
500万円以上~700万円未満10.8%/700万円以上~1,000万円未満8.1%/
1,000万円以上0.7%
■調査サマリー
1.普段利用の決済方法は「現金」「クレジットカード」が割合を占めるも、マイナポイント申込の決済方法では「QRコード(スマホ決済)」「電子マネー(ICカード)」が多数
2.マイナポイント申込した決済サービスは、1位「楽天カード」、2位「PayPay」、3位「WAON」
3.マイナポイント決済サービスを選んだ理由は「普段から利用しているから」「使えるお店・場所が多いから」
4.マイナポイント予約・申込は「スマホ(アプリ)」がおよそ7割を占める
本調査集計結果は以下から閲覧できます。
URL:https://www.money-book.jp/mynumberpoint_research2
調査1:普段利用の決済方法とマイナポイント申込の決済方法
●普段利用の決済方法は「現金」「クレジットカード」が割合を占めるも、マイナポイント申込の決済方法では「QRコード(スマホ決済)」「電子マネー(ICカード)」が多数
全国20代~60代のマイナポイント申込者566人にマイナポイントに関する意識調査を行い、普段利用の決済方法とマイナポイント申込の決済方法について伺ったところ、普段利用の決済方法では割合順に「現金」32.7%、次いで「クレジットカード」31.5%と続き、QRコードと電子マネーと倍近くの差をつける結果でした。
一方で、マイナポイント申込の決済方法では「QRコード(スマホ決済)」が36.2%と最も多く、次いで「電子マネー(ICカード)」32.5%と続き、キャッシュレス決済の中で普段利用の多いクレジットカードを抜く結果となりました。
▼FP重永響太氏 考察
マイナポイント事業ではQRコード・電子マネー決済の申込が多い点について、本事業で得られる最大5,000円相当のポイントとは別に付与する決済事業者独自のボーナスに魅力を感じている人が多いことが考えられます。この時期に申込を完了する消費者は意識が高いと言えるので、本事業について「どうすれば最もお得か」をよく調べ上げていることが推察できます。決済事業者側も、これを機に利用者を増やそうという施策が実を結んでいるのではないでしょうか。
調査2:マイナポイント申込した決済サービス
●マイナポイント申込した決済サービスは、1位「楽天カード」、2位「PayPay」、3位「WAON」
マイナポイント申込した決済サービスについては、1位「楽天カード」107人、2位「PayPay」88人、3位「WAON」84人となり、クレジットカード、QRコード(スマホ決済)、電子マネー(ICカード)の決済方法からそれぞれランクインする結果でした。
※マイナポイント対象となる決済サービスより回答(2020年8月5日時点)
▼FP重永響太氏 考察
クレジットカード取扱高国内No.1で会員数2,000万人(2020年6月)の楽天カードが1位になりました。2位のPayPayユーザー数3,000万人(2020年6月)と、元々の利用者数が結果に表れた形となりました。
楽天カードは本事業申込で独自のボーナス付与は行っていないにも関わらず1位、これ以外のほとんどの決済事業者が独自の特典を用意して新規利用者獲得を狙っています。
「日頃から使い慣れた」+「決済事業者独自のボーナス」が本事業の決済方法に選ばれるポイントであると考えられます。
調査3:マイナポイント決済サービスを選んだ理由
●マイナポイント決済サービスを選んだ理由は「普段から利用しているから」「使えるお店・場所が多いから」
マイナポイント対象となる決済サービスを選んだ理由については、「普段から利用している決済サービスだから」が425人で1位となり、2位は「使えるお店・場所が多いから」237人、3位は「付与ポイントが使いやすいから」187人と続き、以降「通常のポイント還元があるから」、「ポイント付与のタイミングが早いから」という理由も申込の決め手になっています。
▼FP重永響太氏 考察
マイナポイントは現金で還元されるのではなく決済事業者によって還元方法が異なります。その還元されたポイントの使い道(利便性)まで考えて決済方法を選択しているのでしょう。私も同じ理由で選択しています。
本事業以外でも言えることですが、せっかく得たポイントを使わずに失効させることは一番もったいないです。多くのキャッシュレス決済が乱立していますが、目先のポイント獲得だけではなく、そのポイントを使うゴールまで見越して選択しましょう。
調査4:マイナポイント予約・申込方法
●マイナポイント予約・申込は「スマホ(アプリ)」がおよそ7割を占める
マイナポイント予約・申込方法については、「スマホ(アプリ)」が68.2%と突出し、次いで「パソコン」25.1%と続き、自身の端末からの手続きが9割以上を占めました。
その他、市区町村窓口・郵便局・コンビニ(マルチコピー機・ATM)・携帯ショップなど各地に設置してある支援端末からの手続きは合わせて6.8%と僅かとなっています。
▼FP重永響太氏 考察
大半がWeb上で完結しています。個人的にはスマホでとても簡単だったなという印象ですが、スマホ・PCを持たない人や高齢者は市区町村が運営する窓口に行くしかありません。コンビニでの申込は端末の操作が不安なのでオススメしません。
また、マイナンバーカードの発行をしていない人からは「セキュリティが不安」という声をよく聞きます。これに関しては国の課題と言えます。「還元するから発行して!」だけではなく「安全です」というPRも本事業の宣伝と併せてやるべきです。
■調査概要
調査方法:インターネット調査
調査期間:2020年7月30日~2020年8月5日
調査対象:全国20代~60代マイナポイント申込者566人
調査監修:HIBIKI FP OFFICE代表 重永響太
調査結果は小数点第2位以下を四捨五入しているため、合計値は必ずしも100とはなりません