イントループは8日、「新型コロナウイルスのフリーランスへの影響 実態調査」の結果を発表した。
■85%が「仕事減少」、16%が「収入なし」。決定していた仕事の中止、契約内容の変更も
今回の調査の中で、「現在の仕事への新型コロナウイルス感染症の影響の有無」を聞いたところ、全体の77%のフリーランスが「影響がある」と回答しました。一番多いのは「仕事を行う環境が変わった(リモートワークなどの実施)」という回答で、次に「開始時期、契約期間、業務内容など仕事内容が変更となった」という回答が多く、「決定していた仕事が無くなった」という方も全体の12%いることが分かりました。(4ページ目資料(1)グラフ参照)
また、契約金額が変更になったと答えた方に、現在の収入の状況を聞いたところ、75%の方が「収入が減少した」と回答。「まったく収入がない」という回答も16%あり、現在の社会の経済状況がフリーランス人材に大きく影響を与えていることが明らかになりました。
■「スキルの幅を広げること」で厳しい状況下でも仕事・収入増
一方で、本調査ではこのような状況下でも仕事量や収入が増えた方も一定数いることが分かりました。収入や仕事量が増えたフリーランスに案件の業種を尋ねたところ、人手不足と言われている「ソフトウェア・通信業界」の仕事が46.9%を占めていました。ソフトウェア・通信業界は他業界に比べるとリモートワークに移行しやすいこと、成長企業も多く、観光客減少などの影響を直接受けづらいことから、案件数・収入の面で今のところマイナスな影響がありません。
「新型コロナウイルス感染症の仕事への影響に対して、自分で行っている対策」を聞いたところ、「営業活動を強化した」という回答が全体の33%と最も多く、昨今の状況を受けてフリーランスの方は仕事の受注に向けて積極的に行動している様子が分かりました。
また、今知りたい情報について尋ねたところ、「フリーランス・法人で受けることが可能な助成金について」が全体の63.5%と最も多く、次いで「希望の仕事を受けられる案件紹介サービスについて」が55%、「行政による失業補償や融資制度、手続き方法について」が45%という結果となりました。現在の不安定な経済状況の中で、多くのフリーランスが自身のリスクに対応するための情報を求めていることが分かります。
(INTLOOP株式会社 代表取締役 林博文)
現在の弊社のコロナウイルスの影響に関しまして、国内・外資大手企業の高単価のコンサルティングレイヤーの仕事は減っておりますが、SI関連の仕事はさほど減っていない印象です。その影響が本アンケートにも現れているのではないでしょうか。
このような厳しい状況下でもフリーランスとして働き続けるためには、リーマンショック時の経験からお伝えすると、探す案件の領域を広げたり、ある程度単価を下げることで、案件とのマッチングがしやすくなります。これまでの条件にこだわるのではなく、「フリーランスとして生き残ること」を第一に考えた選択と行動が必要となります。また、この機会に市場動向を見極めながら、自分のスキルを棚卸して、スキルアップを行うことも有効です。
当社では、このような状況の中でもフリーランス人材のニーズが高い領域もあると考えており、多様な働き方を実現できるよう積極的に案件を作っていきたいと考えています。
【調査概要】
タイトル: フリーランス人材への新型コロナウイルス感染症の影響アンケート
対 象 : フリーランス人材向け案件紹介サービス『High Performer(ハイパフォーマー)』、『Tech Stock(テック
ストック)』に登録するフリーランスの方
期 間 : 2020年3月31日(火)~2020年4月3日(金)
方 法 : アンケートフォームを使用したオンライン調査
地 域 : 東京都内
有効回答数 : 340件
実施機関: INTLOOP株式会社