レバレジーズは7月20日、日本在住の外国人留学生のアルバイト状況調査の結果を発表した。
レバレジーズ株式会社が運営する、外国人向け求人検索サイト「WeXpats Jobs(ウィーエクスパッツジョブズ)(https://we-xpats.com/ja/job/as/jp/)」は、日本に在住している外国人留学生301名を対象に「留学生のアルバイト状況」に関する調査を実施しました。
■調査概要
調査対象:日本に在住している外国人留学生
調査期間:2020年6月30日〜7月2日
調査方法:インターネット調査
有効回答数:301人(男性180人、女性121人)
調査機関:レバレジーズ株式会社 WeXpatsリサーチ
■調査結果の概要
1.留学生の約3割が新型コロナウイルスの影響でアルバイトを退職
2.留学生の約8割に新型コロナウイルスに関連してアルバイトにマイナスな影響が出ている
3.アルバイトでマイナスの影響が最も少ないのは日本語レベルN1の資格保持者
1.留学生の約3割が新型コロナウイルスの影響でアルバイトを退職
アルバイトをしていた留学生の約3割が、新型コロナウイルスの影響でアルバイトを退職したことが明らかになりました。
現在アルバイトをしていない留学生の約9割は、アルバイトをしたいのにも関わらず、働けていない状況です。
アルバイトをしたいと考えている留学生の中で、最も人気な業種は「教育・学習支援業(25.8%)」、次いで「飲食業(22.7%)」となりました。
2.留学生の約8割が、新型コロナウイルスに関連してアルバイトにマイナスな影響が出ている
現在アルバイトをしている留学生の約8割に、新型コロナウイルスにより「給与が下がった」「退職した」などのマイナスな影響が出ています。
給与が下がったことに関しては、労働時間の減少が背景にあることが考えられます。実際にアルバイトで起きたマイナスな影響について、以下のように回答しています。
<自由記述欄より一部抜粋>
「新型コロナウイルスの影響で2ヶ月間の労働停止を言い渡された」
「シフトが変更され、以前よりも少ない時間でしか働けなった」
「勤務時間の減少で賃金が急落した」
「新型コロナウイルスの影響で、出勤することを禁止された」
留学生の週の平均アルバイト時間を調査したところ、現在アルバイトをしている留学生の
うち、約3割は週8時間未満の労働時間であると回答しました。
一方で、約1割の留学生が週28時間以上勤務していると回答しました。留学生は夏休み等の長期休暇を除き、週に労働可能な時間は28時間以内と入管法第19条※1により定められています。
新型コロナウイルスによる臨時休校等は、学校の定める長期休暇には当たらないため、外国人を雇用する事業者は週28時間以上の労働をさせないようにすることが必要ですが、適法な雇用・就業が実現できていないという影響も出ているようです。
(※)参考:出入国管理庁、入管法第19条、資格外活動の許可
3.アルバイトでマイナスの影響が最も少ないのは日本語レベルN1の資格保持者
新型コロナウイルスの拡大前からアルバイト就業している留学生の中で、日本語能力試験(JLPT)の資格取得者を対象に絞り込み調査を行いました。
アルバイトの退職率を日本語レベル別で比較するとN1(ネイティブレベル)が最も低く約2割、N5(あいさつレベル)が最も高く4割となりました。N1とN5の間で退職率に15.7%の差が出ています。
N5は、退職等も含め100%がマイナスな影響を受けており、外国人留学生にとっては日本語レベルがアルバイト雇用の安定性に大きな影響を与えることが分かりました。