NTTコム オンラインは7日、「トラベル業界を対象にしたNPSベンチマーク調査2018」の結果を発表した。
総合型旅行会社、ネット専業型旅行会社とも、「コストパフォーマンス」の期待値と満足度のギャップが大きく、特にロイヤルティの低い「批判者」においては、コストパフォーマンスへの不満が推奨度を押し下げている結果となりました。一方、ロイヤルティの高い「推奨者」においては、アフターフォローなどの個別のアプローチへの評価が、高い推奨度につながる結果となりました。
1.総合型旅行会社部門NPS®1位はジャルパック、ネット専業型旅行会社部門NPS®1位は楽天トラベル
総合型旅行会社7社のうち、NPS®のトップはジャルパック(2.5ポイント)となり、最下位の企業との差は28.9ポイントでした。また、総合型旅行会社7社のNPS®平均は-13.6ポイントとなりました。
また、ネット専業型旅行会社4社のうち、NPS®のトップは楽天トラベル(-11.7ポイント)となり、最下位の企業との差は19.2ポイントでした。ネット専業型旅行会社4社のNPS®平均は-18.7ポイントとなりました。
2.総合型旅行会社では、コストパフォーマンスに加え、旅の品質が推奨度に影響
要因別に満足度と重要度を分析したところ、総合型旅行会社部門で、重要度が高いにもかかわらず満足度がのびなかった(重要度と満足度のギャップがもっとも大きかった)項目は、「コストパフォーマンス」。次いで「キャンペーンなどの特別割引きプラン」、「旅の質の高さ(現地を含めたスタッフの対応など)」となりました。
総合型旅行会社部門で1位のジャルパックは、全般的に満足度がトップの項目が多く、特に、「提供されているプランへの信頼感」と「旅の質の高さ」で突出して高評価を得ており、旅のクオリティへの期待値も、実際の評価も、高い結果となりました。
3.ネット専業型旅行会社では、「支払いの安全性」が重視され、一層の向上に期待
ネット専業型旅行会社部門においても、「コストパフォーマンス」が、重要度と満足度のギャップが最も大きい項目となりました。次いで、「支払いの安全性」、「キャンペーンなどの特別割引プラン」となりました。「支払いの安全性」は満足度で2位と高かったものの、期待値も高く、ギャップ項目となっていました。
1位の楽天トラベルは、ギャップ項目となっていた「コストパフォーマンス」や「キャンペーンなどの特別割引プラン」でトップの評価を得るとともに、「品揃えの幅広さ」や「予約のしやすさ」といった旅の計画段階での使いやすさが高く評価されていました。
4.総合型、ネット専業型とも個別のアプローチへの高評価が推奨度を押し上げる
ロイヤルティセグメント別に分析したところ、「批判者」においては、「コストパフォーマンス」の満足度が特に低く、コスト要因への不満が推奨度を押し下げる結果となりました。
一方、「推奨者」においては、総合型では「予約後のアフターフォロー」、ネット専業型では「レコメンドの適切さ」の満足度が特に高く、ユーザーに対する個別のアプローチへの高い評価が、推奨度を押し上げる結果となりました。
5.年間利用金額では、推奨者が突出して高い
過去1年間に対象の旅行会社に対し支払った旅行代金を分析したところ、総合型旅行会社では「推奨者」は「批判者」の2.6倍、ネット専業型では2.4倍の旅行代金を支払っていました。一方、「中立者」は、総合型では「批判者」の1.2倍、ネット専業型では1.3倍となり、「推奨者」の利用金額が突出して高い結果となりました。
<調査概要>
【総合型旅行会社部門】
調査対象企業(アルファベット順、50音順): ANAセールス、H.I.S.、JTB、近畿日本ツーリスト、ジャルパック、日本旅行、阪急交通社
調査対象者 :インターネットリサーチモニターのうち上記旅行会社の利用者(過去1年以内)
調査方法 :NTTコム リサーチ*による非公開型インターネットアンケート
調査期間 :2018/8/17(金) ~ 2018/8/23(木)
有効回答者数 :3,362名
回答者の属性 :【性別】男性:50.9%、女性:40.1%
【年代】20代以下:14.3%、30代:14.4%、40代:14.7%
50代:15.8%、60代以上:40.8%
【ネット専業型旅行会社部門】
調査対象企業(アルファベット順、50音順): Yahoo!トラベル、一休.com、じゃらんnet、楽天トラベル
調査対象者 :インターネットリサーチモニターのうち上記旅行会社の利用者(過去1年以内)
調査方法 :NTTコム リサーチ*による非公開型インターネットアンケート
調査期間 :2018/8/17(金) ~ 2018/8/23(木)
有効回答者数 :1,919名
回答者の属性 :【性別】男性:52.9%、女性:47.1%
【年代】20代以下:9.4%、30代:16.8%、40代:20.9%
50代:18.3%、60代以上:34.6%