酒文化研究所は、酒好きを対象に訪日外国人にすすめたい酒、酒場に関するアンケート調査を行い、結果を発表した。
東京オリンピックやラグビーW杯に向けて訪日観光客は年々増えて、今年は2500万人を超えます。そんな彼らに来日した際にどんなお酒を奨めたいかを今回は尋ねてみました。日本酒など伝統的なものを奨めるのはどなたも同様でしたが、相対的に若い世代は最近の流行の酒を奨めるという傾向もみられました。(回答者は酒文化研究所のモニターで「ほとんど毎日酒を飲む」という方が7割です)
日本酒は冷・燗両方で体験してほしい
まず訪日外国人に飲んでほしいお酒は?と聞いてみました。最も多かったのは「日本酒(冷酒)」86%、続いて「日本酒(燗酒)」64%、「日本のビール」43%までがベスト3でした。日本酒の場合には、冷温それぞれの飲み方で体験してほしいと考えている人が多いようです。また半数近くの人は日本のビールも経験してほしいと考えています。(図①)。
若い世代からはウイスキーや日本ワインも
続いては「本格焼酎」38%、「高級日本ウイスキー(『山崎等』)」37%、「日本ワイン」35%「日本のクラフトビール」35%、「にごり酒等」31%と続き、「梅酒」「本格焼酎お湯割り」「日本のスタンダードウイスキー」が21%で、ここまでが2割を超えました。
この中で支持者の年代層に特徴があるのは「ウイスキー」「クラフトビール」「日本ワイン」「梅酒」関連で、50代以下の人の薦める比率がそれ以上の年代の方よりも顕著に高くなります。
日本独自でおいしいというのがお薦めのポイント
飲んでほしいと思う理由は「日本独自のものだから」69%、「とてもおいしいから」54%、「高品質だから」43%、「日本の食事に合うから」34%、「外国にはないと思うから」30%の順でした)。日本の独自性があったうえで飲んでおいしいというものが大多数の薦める理由となっています(図②。
お奨め酒場は居酒屋、若い世代は本格バーも
外国人に薦める酒場としては、「伝統的な有名居酒屋」56%「有名な大衆居酒屋」55%と並んで「立ち飲み店」46%が3位に入りました。居酒屋は是非経験してほしいところですが、施設によっては慣れも必要で、座敷の場合には掘りごたつに限ると注釈をつけてきた方もいます。お奨めの酒とも関連がありますが、50歳以下に限定すると「本格的なバー」を奨める人も20%を超えました(図③)。
■調査概要
調査時期:2017年11月6日~11月9日
調査対象:弊社の酒好きモニター(N=1682)
有効回答:117(回答率7%)
調査方法:インターネット自記入式アンケート調査