
実人数は前年より0.2%減
道外客、外国人は増加 宿泊客延べ数は0.8%増
北海道経済部観光局がまとめた「平成28年度北海道観光入込客数調査報告書」によると、北海道への平成28年度の観光入り込み客数(実人数)は5466万6千人で、前年比0・2%減とほぼ横ばいだった。内訳を見ると、道内客は減少したものの、道外客、外国人客は増加した。
四半期ごとの入り込み客数の動向を見ると、第1四半期(4~6月)が前年比0・3%増、第4四半期(1~3月)が2・7%増だったのに対し、第2四半期(7~9月)が1・6%減、第3四半期(10~12月)が1・1%減だった。
微減の要因として道観光局は、3月の北海道新幹線開業後、7~9月の「青森県・函館デスティネーションキャンペーン(DC)」開催、8月の「山の日」新設による旅行需要の伸長の一方で、ゴールデンウイークや6月の悪天候、8~9月の台風による主要鉄道路線の運休や幹線道路の通行止めが観光入り込みに影響したと分析する。
訪日外国人の来道者数は10・6%増の230万人で過去最高。日本全体の訪日外国人旅行者数の9・3%となった。「韓国やASEANと北海道を結ぶ国際航空路線の新規就航や増便に加え、10月末の新千歳空港の発着枠制限の緩和による増便が伸長要因」と道観光局。
外国人観光客の内訳を見ると、最も多いのが中国で全体の23・8%となる54万6600人。以下、台湾が23・0%の52万9600人、韓国が18・4%の42万4300人。中国、台湾は前年より減少したが、韓国は前年比41・7%増。マレーシアも64・9%増の12万5800人と大きく伸ばした。大幅増となった両国について道観光局は、直行定期便の新規就航を好調の一因とみる。
観光入り込み客数(延べ人数)は前年比0・1%増の1億4099万人だった。このうち宿泊客の延べ人数は0・8%増の3498万人泊だった。
入り込み客の延べ人数を圏域別に見ると、北海道新幹線の開業や青森県・函館DC、新規観光施設のオープンなどがあった道南が15・0%増の1373万人だったものの、他の地域はいずれも前年割れした。宿泊客の延べ人数の内訳では、道南が16・3%増、十勝が0・9%増、釧路・根室が1・9%増だった。