前年比1.1%減の3160万人
延べ宿泊者数1.6%減 外国人宿泊者は11.7%の増加
秋田県観光文化スポーツ部観光戦略課がまとめた「平成28年秋田県観光統計」によると、同県への平成28年の観光入り込み客数(延べ人数)は3159万6千人で、前年比1・1%減だった。「共通基準による観光入り込み客統計」が採用された平成23年以降で見ると、秋田デスティネーションキャンペーンが開催された平成25年以降、ほぼ横ばいが続く。
月別の観光地点等入り込み客数を見ると、最も多い8月が約716万人で全体の22・7%。同県観光戦略課では、夏祭りや花火大会などの行祭事・イベントの開催を理由に挙げる。
宿泊者数(延べ人数)は、前年比5万7千人減、比率では1・6%減の340万人だった。居住地別の構成比は、県内客が30・5%の103万7千人、県外客が67・6%の229万8千人。前年からの推移を見ると、県内客が前年比5・1%増の一方、県外客は1・5%減少した。県外客のうち外国人客は6万7千人で11・7%増加した。
外国人観光客の内訳を見ると、最も多いのが台湾からの宿泊者で39・4%の2万4550人。以下、韓国が13・1%の8190人、中国が8・0%の4980人だった。
同県は主要観光地点11カ所を訪れた個人を対象に、四半期ごとに「観光地点パラメータ調査」を実施。これによると観光消費額単価は、観光目的の日本人観光客のうち、県内からの宿泊客が1万4607円/人回、県外からの宿泊客が2万3874円/人回。日帰り県内客が3296円/人回、日帰り県外客は5572円/人回だった。観光目的の外国人のうち宿泊客の観光消費単価は3万6779円/人回。
同調査による観光入り込み客数(実人数)の推計値は、1319万6千人。このうち宿泊客は278万9千人、日帰り客が1040万7千人。外国人は6万5千人。
観光消費額単価に観光入り込み客数(実人数)をかけて求めた観光消費額の推計値は、1079億5800万円。
併せて行った満足度調査によると、同県観光全体について「満足」「やや満足」と答えた人は9割を超えた。項目別でも満足傾向が7~8割となったが、「情報提供」「アクセス」の項目では、「不満」「やや不満」の割合が他よりも高く、1割を超えた。