【データ】2022年の旅行業界の展望と予測 エクスペディアグループ


 エクスペディアグループは20日、2022年の旅行業界の展望と予測を発表した。

旅行予算増加の見通しに加え、旅行者の目的意識及び持続可能性への意識の高まりや、柔軟性を何より重視する傾向が明らかに

エクスペディア・グループは、このたび、世界8カ国(日本含む)の5,500名を対象とした新たなリサーチをウェイクフィールド・リサーチ社(Wakefield Research)に依頼し、そのリサーチ結果とエクスペディアが独自に分析したデータを「トラベラー・バリュー・インデックス 2022年の展望(Traveler Value Index: 2022 Outlook)」に取りまとめました。

 

その結果、2年間に亘る世界的なパンデミックを経て、人々は益々旅行を切望すると共に、プライベートな時間を大切にしたいと考えていることが明らかになりました。

 

同時に、withコロナの現実に適応し始めた旅行者は「フレックス・トラベル(柔軟な旅行)」を優先事項のトップに挙げ、業界関係者へのチップを多く渡すことや、オーバーツーリズムの影響に配慮するために観光客が比較的少ない旅先を選ぶなどの対策を含め、有意義な旅をすることに集中的に取り組んでいることが分かりました。

 

本レポートは、旅行業界の回復力を強化するとともに、日々変化してゆく状況に対し旅行会社が競争力を高めるにあたりどのような適応ができるかを明らかにしています。

 

調査結果の主な概要は以下の通りです。

 

個人の健康に配慮したウェルネスをテーマとする旅行が急増

  • パンデミックによって、人々は家族と共に過ごす時間や自分自身の健康を維持することへの重要性について考えるようになりました。81%にあたる人が今後6ヶ月以内に家族や友人と少なくとも1回の休暇を取る予定があり、大多数の人が手軽にアドベンチャー気分が味わえる体験を求め、また、4分の3以上にあたる78%の人が小旅行を頻繁にすることに関心を示しています。
  • 同様に、「2022年の旅行トレンドに関する国際意識調査(Expedia® 2022 Travel Trends Report)」によると、日本の旅行者の半分以上(52%)が次の旅行で満足感と精神的な幸福感を求めていることが判明しました。

 

新たな仕事環境の影響により旅行者の優先順位が変化

  • オフィスワーク再開の準備を進め、リモートワークを取り入れる企業が増えたことに伴い、従業員は休暇をより有効に活用し、時に仕事と遊びを両立させたいと考える傾向があることが明らかになりました。リモートワークが多い人のうち半数以上(56%)は、今後、「ブレジャー」スタイルの旅行(仕事の延長でレジャーを楽しむ、またはその逆の旅行)を取り入れる予定です。
  • また、「2022年バーボトレンドレポート(2022 Vrbo® Trend Report)」によると、コロナ発生以前と比較して、米国のファミリー層の84%が休暇をより重要視するようになり、77%が仕事とプライベートの分離をより重視していることがわかりました。

 

パンデミック前と比較し活況を呈する旅行への投資

  • 半数以上にあたる54%の人が、パンデミック前よりも旅行にお金をかける予定であると回答しています。
  • 5人に2人にあたる40%の人々が2022年に旅行に行く際にはロイヤルティポイントを利用する予定であり、特にZ世代(25~40歳の世代)の多くがそのように回答しました。

 

旅行者の意識の変化に伴い、持続可能性や旅行者としての責任をより重視

  • 半数以上の人(59%)が、持続可能な旅行のためにより多くの支出をいとわず、49%がオーバーツーリズムの影響を軽減するために混雑していない旅行先を選ぶと回答しました。
  • 半数近く(43%)の人が、サービスや乗り換えのために時間的な余裕をもつと回答し、長蛇の列やサービスを提供する人々のストレス、飛行機の欠航を最小限に抑えることに貢献したいと考えていることが分かりました。

 

お得で柔軟なサービスを求めるように

  • 2021年に実施した2つの調査(What Travelers WantTraveler Value Indexでも、旅行者にとってリーズナブルな価格で旅の予約ができ、旅程を変更できる機能が備わっていることが必須であることが明らかになりましたが、今回の新たな調査では、ほぼ全員にあたる84%の人が、オンラインでフライトを予約する際に割引料金が影響力を持つと回答しました。
  • また、83%の回答者が、柔軟な運賃オプションが大きな違いを生むと答えています。

 

「人々は、より明確な目的をもって旅の計画をするようになっており、これまで以上に休暇を大切にし、ユニークな体験への投資を厭わないと考える旅行者が増えていることから、旅行業界は過去に経験したことがない局面を迎えています。しかし、旅行者はコロナの状況が長引く中、旅程の変更に備え、様々な選択肢を手元に置いておきたいと考えています。業界全体がサバイバルモードから需要の加速と成長へと移行する中で、私は、安全性と健康、革新的なソリューション、透明性のあるコミュニケーションを優先する旅行会社こそが業界をリードしていくことになるであろうと考えています。」(エクスペディア・グループ、エクスペディア・フォー・ビジネス(Expedia for Business)のプレジデント、アリアン・ゴリンのコメント)

 

本調査結果に基づく詳細なデータや、2022年の旅行者のロイヤルティや信頼、ビジネスの促進に役立つ旅行会社向けの実行可能なステップが掲載されている本レポートの全文は、こちらよりダウンロードいただけます。


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