【交通トレンド分析164】西九州新幹線、博多-長崎間で感じたこと 鳥海高太朗


 西九州新幹線の武雄温泉駅と長崎駅の区間が9月23日に開業した。開業初日の一番列車前から長崎駅には多くの鉄道ファンが集まり、終日混雑していたそうだ。

 私も開業翌日の24日に博多から在来線特急「リレーかもめ」に乗って、武雄温泉駅で隣のホームに停車中の西九州新幹線「かもめ」に乗り換えた。博多駅を午前10時04分に出て、武雄温泉駅に午前10時58分に到着し、午前11時01分発の西九州新幹線で長崎駅には午前11時24分に到着した。この組み合わせが博多駅から長崎駅まで1時間20分という最速列車だったことから、この列車を利用した。特急「リレーかもめ」は、自由席・指定席・グリーン車が付いており、新幹線「かもめ」は自由席と指定席になっている。JR九州・西日本の新幹線は、指定席については座席配列2対2が基本となっており(自由席は2対3)、格段に指定席の方がシートもグレードアップされている。

 今回、新幹線「かもめ」では往路は自由席、復路は指定席を利用したが、指定席が本当に快適で、武雄温泉―長崎駅間の新幹線乗車時間は23~31分ではあるが、それでも快適だった。指定席を利用した復路は、眠気もあったことで長崎駅発車後に寝てしまったが、長い時間寝る前に武雄温泉駅到着のアナウンスが流れてしまい、このまま博多までつながれば、推測ではあるが1時間程度で博多―長崎駅間が結ばれるのだろうと思った。

 新幹線が快適すぎたこともあり、博多―武雄温泉駅間の特急が狭く感じるだけでなく、車両の揺れも多く感じるところがあった。例えばビジネス利用の場合において、ノートパソコンで仕事をする際にも新幹線は快適であったのに対して、特急車両では揺れが大きくてパソコンを使うのは一苦労であった。ずっと特急利用であれば、揺れるのもある程度は頭の中で理解しているのだが、新幹線区間が快適すぎることで、特急に乗っている時間が窮屈に感じてしまったのだろう。改めて武雄温泉駅と九州新幹線の新鳥栖駅までをフル規格でつなげてほしいと思った。

 ちなみに、博多―長崎駅を利用する場合には、駅窓口ではなく、JR九州のホームページからの購入がお得で、通常運賃は片道6050円(指定席)だが、ネットでの購入で年内は「おためし! かもめネット早得7」で3200円、通年販売の「かもめネット早得3」(3日前までの早期割引)で3600円、当日でも購入可能な「かもめネットキップ」で4200円(共に指定席利用タイプ)となっている。

 (航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

 
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